107話 呪術師 ページ9
『私はね、呪術師という職業についてるの。』
「「呪術師?」」
突然そんなこと言われても何の話か全くわからないだろうな…
『ちょっとスケールが大きくなるんだけどね、日本国内では今、年間の怪死者や行方不明者が約10000人を超えてるんだ。それは知ってるかな?』
たずねると工藤くんが頷く。
新一「確か、俺が物心ついた時から新聞とかニュースでそんな報道やってたけど、……」
流石は工藤新一。
親がミステリー作家なだけあってか、普通の子じゃ絶対に知り得ないような事もよく知っている。
『そう。そのほとんどが君たち人間から抜け出した負の感情…"呪い"というものの仕業。その"呪い"に対抗し、祓ぅ…あ〜…倒すのが私達、呪術師なの』
しんと静まる室内。
そんな中、赤井さんが私にある質問をしてきた。
赤井「先程、"君たち人間"と言っていたが、Aはその呪いとやらを生み出さないのか?」
おお、飲み込みが早くて助かる。
『人間の負の感情から溢れ出すエネルギー…いわば"呪い"の源を呪力っていうんだけどね、
多少の個人差はあれどほとんどの人間がみんな平等に持っているんだ。
私達みたいな呪術師は生まれつき、呪力がある程度備わっていて、かつ自分で呪力の漏出を制御できるから"呪い"を生み出すことはないってわけ。』
ほお…顎に手を当てながら感心してみせる。
やっぱり頭良いな…
普通だっだら絶対信じられないだろうに、信じるだけでなく原理までもを聞いてくるとは、
ただ、興味深いモルモットのように見てくるその目はやめてほしいかな…
新一「…じゃあ歩美たちを襲った化け物っつーのはその、"呪い"ってことか…」
『そゆこと。』
工藤くんも理解が早い。
その頭脳を少し分けて欲しいや
新一「そういえば、Aさん、建前は教師ってことにしてるけど教師の仕事はしてないのか?」
『いや?ちゃんとやってるよ?』
2人の頭の上にハテナが浮かぶ。
『私地の界隈にも呪術師がちゃんと力を扱えるようにする為に学校があってね。それが、東京都立呪術高等専門学校。
私が学生時代通っていた学校であり教師として通っている学校でもある。
そこでは体を鍛えたり、呪力の操作の練習をしたり、術式を磨いたりまぁ、色々できるの。
表向きは宗教系の学校になってるけどね』
早速調べたらしく、工藤くんがスマホを見ながら
ホントだ
と驚いていた。
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美弦(プロフ) - graywolf さん» ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいですっ!! (4月7日 11時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
graywolf - 更新、応援しています‼︎この作品大好きです(°▽°) (4月7日 6時) (レス) @page29 id: c5ad504755 (このIDを非表示/違反報告)
美弦(プロフ) - k.o_1010さん» うわぁ!ありがとうございます、嬉しいです! (3月26日 15時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
k.o_1010(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます (3月21日 17時) (レス) id: 56978ecf63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美弦 | 作成日時:2024年2月1日 15時