検索窓
今日:320 hit、昨日:620 hit、合計:78,190 hit

104話  詮索 ページ6

沖矢「では、そろそろ良いですか?」





コナン君と一緒にチョコを頬張っていると、沖矢さんからそう言われる。


糸目のくせして目線はなんとなくこちらを向いているよう。













『…そうですね、何から聞きたいんですか?』







口の中に詰め込んでいたチョコを飲み込み、改めて沖矢さんとコナン君に向き直る。







しばらく辺りが沈黙に包まれたが、


ある声によりそれも破られる。






コナン「Aさんはさ、ホントは何者なの?」





沖矢さんの隣で私のことをじっと見ながらそう尋ねてきた。




コナン「この前の病院の事件でも思ったけど、一般人にしては殺人に慣れてるよね。それに僕の友達が言ってた化け物、それをAさんは倒した。普通の人がこんな事するとは思えない…。」





眼鏡越しに私を見る彼からは、不審と少しの畏怖を感じた。






『……私より、君たちのことは?』



「え?」





2人の声が重なる。





『私も、君達と同じで君達が分からない。…小学生とは思えない頭脳を持つコナン君に、そんなコナン君と共に行動する沖矢さん。…先に君たちのことを教えてくれても良いんじゃない?』





初めてここに来たときから思っていた。


コナン君は中身とガワが合っていない。それもあり得ないレベルで。


沖矢さんも大学院生にしては身体能力も化け物じみている。

怪しく思っても仕方ないんじゃないだろうか。










コナン「…、Aさんが路地裏に倒れた時のこと…覚えてる?」




唐突にコナン君から思ってもいなかった事を聞かれた。


まさか、そこまで遡る…??





『……まぁ、覚えてるよ。たまたま行った路地裏で撃たれたやつね。』







うん、と力なく返事をする彼。


いつもより声色が明るくない…


それが、よりこの場に緊張を走らせた。







コナン「あの時にAさんを撃ったのって、警察では通り魔だったって話だけど…ほんとは違う、そうでしょ?」





いつもの彼だったらこういう時、敢えて逃げ場を残してくれるのに…

今回はしないんだ…。




《教師っていうのはカモフラージュで本当は別の職業なんじゃなぁい?》



あの可愛らしく聞いてくる感じがなんだかんだ好きだったけど、今日はそんな可愛らしさ感じられない。








『…………うん、そうだね、…コナン君の言う通り。』






今日だけは言い訳はよそう。


私が返事をした途端に2人の視線が鋭くなる。






『私を撃ったのは通り魔じゃない。…でも正直、私も誰だかよくわからないんだ。…ただ、一方的に撃たれただけ。』

105話  彼らの正体→←103話  オキスバの家 2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (139 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
783人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美弦(プロフ) - graywolf さん» ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいですっ!! (4月7日 11時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
graywolf - 更新、応援しています‼︎この作品大好きです(°▽°) (4月7日 6時) (レス) @page29 id: c5ad504755 (このIDを非表示/違反報告)
美弦(プロフ) - k.o_1010さん» うわぁ!ありがとうございます、嬉しいです! (3月26日 15時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
k.o_1010(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます (3月21日 17時) (レス) id: 56978ecf63 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:美弦 | 作成日時:2024年2月1日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。