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123話  ・ ページ29

五条「はいはい、さっさと僕の生徒から離れてね〜」



『うわっ!』







棘の背中で身を潜めていると、五条先輩にいきなり首根っこを掴まれた。



普通に痛い。


首が痛い。




ていうか、

いつの間に私の後ろに居たのだろうかこの白髪は







『私の生徒たちでもあります!』





引き剥がされまいと、棘に向かって手を伸ばした…が、なんということか…



棘はただ笑うだけでこちらの手を取ってくれないではないか。

あろうことかこちらに手を振っている。




うっそでしょ…??
え、待って、






驚きの行動に思考が止まり、手もそれ以上伸ばせなくなったとき


五条先輩が自身の方へ私を引き寄せた。





この時点で私の頭に浮かんだ言葉はただ一つ。





裏切られた…だと……!?





勘違いも甚だしい。

もともと、自分から棘の方に向かったのだから
棘は、彼女がどうなろうと知ったことじゃない。


そのため、裏切ると言うよりは我感せず、ということである。



が、彼女はそんなことに気づくはずもなく

この出来事は数週間引きずったのだった。











時が経ち、数日後。


私は今、高専で高専の教師たちとお茶をしている。



というのも、先日言った通り東京校では交流会が開催されていたのだ。


京都校の生徒が東京に来たのだが、なんとその際に
五条先輩がこれまで秘匿にしていた悠仁の生存を公にしてしまった。


既に呪術界に広まっていた 宿儺の器が死亡した という噂を消すには、交流会という場はもってこいだが


それにしてもタイミングを考えてほしかった。

よりによって楽巌寺学長の前で言うなんて…





五条先輩に文句を垂れたが


「あの時のおじいちゃんの顔傑作だったっしょ〜」


と言って笑うだけで反省もクソもなかった。





その張本人はと言うと、

私の右隣の椅子に座ってお茶を飲んでいる。


呑気に映像ばっか見やがって…




五条先輩はもっと礼儀を覚えてほしい。

御三家の当主として育てられてきたから当たり前だと思っても仕方ないんだろうけど、




恨めしく思いながら、彼を見ていると

彼が口を開いた。




五条「悠仁の所、よく映像切れるね」



それを聞いた冥さんは髪をかき揚げながらこう言った



冥冥「カラスは気まぐれだからね、視界を共有し続けるのも疲れるんだよ」


五条「え〜、ホントかな〜。」




ニヤニヤしながらわからないふりをする彼は本当に性格が悪い。

124話  交流会→←122話  なめられすぎ問題



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美弦(プロフ) - graywolf さん» ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいですっ!! (4月7日 11時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
graywolf - 更新、応援しています‼︎この作品大好きです(°▽°) (4月7日 6時) (レス) @page29 id: c5ad504755 (このIDを非表示/違反報告)
美弦(プロフ) - k.o_1010さん» うわぁ!ありがとうございます、嬉しいです! (3月26日 15時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
k.o_1010(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます (3月21日 17時) (レス) id: 56978ecf63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美弦 | 作成日時:2024年2月1日 15時

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