119話 2年生 ページ25
五条先輩からの嫌味は無視し、
『じゃあ、久々にみんなの訓練見てもいいかな?』
私は2人にそうたずねた。
すると当たり前だと言わんばかりに頭を上下に振る野薔薇。
かわいい
伏黒「今は、真希先輩たちがタイマンしてるとこです」
そして恵が丁寧に訓練内容を教えてくれる。
タイマンか…
これは真希が勝つだろうなぁ
なんとなくそう思いながらも、久しぶりに見る生徒たちの体術ということで、
少しでも成長が見れたらという淡い期待を胸に2年生がいるグラウンドの中央へと向かった。
距離、残すところ10数メートルとなった時
急にこちらに何かが飛んできた。
飛行距離の割に重たそうな"それ"は、間違いなく私の方へと向かっている。
私の周りには野薔薇と恵、そして後ろには五条先輩
このままだと当たってしまうと思い、私は勢いよく使ってくる"もの"の方へと走った。
後ろから制止を求めるような声がするが、
気にしない。
私は勢いのまま、それを掴み
それを投げたであろう張本人に向かって軽くジャンプしながら振りかぶった。
ガキィィィィインッ!!
刃物と刃物がぶつかる音がグラウンド中に響き渡る。
私の攻撃を受けた本人はピンピンしている。
そのまま、お互い獲物を下ろした。
『随分な挨拶だねえ。もうちょっとで皆が怪我するところだったよ? 真希。 』
真希「はっ、軽々反撃してきたくせによく言うぜ」
舌打ち混じりにそう言うのは、
私に向かって大刀を投げてきた張本人である
禪院真希。
去年、私が五条先輩と一緒に担当していた子たちの内の1人である。
『そりゃぁ、伊達に1級術師やってないからね。なめられちゃ困る。』
呪具の扱いだってまあまぁできたほうだったし
真希に大刀を返しながらそう言う。
近くにはパンダと棘もいて、先程の行為をめちゃくちゃ責められた。
パンダ「おいおい、別に今乱闘しなくても良かっただろ、A。危ないでしょうが〜」
狗巻「しゃけしゃけっ!ツナ…!」
あらら…棘には若干引かれてる…
ごめんごめん、と両手を合わせて謝る私。
元はといえば真希が呪具投げてきたからだけどこれ言ったら切りが無いからよそう。
なんとなく気まずく思いながら、視線をそらすと
視界に、走ってくる2人の姿が映った。
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美弦(プロフ) - graywolf さん» ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいですっ!! (4月7日 11時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
graywolf - 更新、応援しています‼︎この作品大好きです(°▽°) (4月7日 6時) (レス) @page29 id: c5ad504755 (このIDを非表示/違反報告)
美弦(プロフ) - k.o_1010さん» うわぁ!ありがとうございます、嬉しいです! (3月26日 15時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
k.o_1010(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます (3月21日 17時) (レス) id: 56978ecf63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美弦 | 作成日時:2024年2月1日 15時