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117話  久しぶり ページ22

着いたのは、高専のグラウンド。




ついこの間までそこで走り回っていたというのに、ずっと昔のことのようで妙に懐かしい。









『…なぜいきなり、こんなところへ?』




両手を腰に当てながら、得意げに私を見てくる彼にそう言う。



くそ、190とかデカすぎだろ縮めよ…!

見下ろしてくる感じが腹立つ。





そんな私の心境をわかっているのかいないのか


私のことを見たまま鼻で笑ってきた。

うわ、クズだ(確信)







五条「久しぶりにみんなに会いたくないかなぁと思って。違った?」






さっきの嘲笑はどこに行ったのやら…


とても優しい笑顔でそう言ってきた。





確かについでで悠仁たちに会えたらなぁとか思ってたけど、

この男にはその考えが丸わかりだったのか…



しかも全部分かってるくせに違った?とか確認を入れてくるところが更に腹立つ。






『いえ、会いたくないといえば嘘になりますけど…』






むしろめちゃくちゃ会いたかったです。



なんてのは、全てがこの男の思い通りなっているようで癪に障るから敢えて言わないけど。





でも、なんでグラウンド?


みんなに会うのだったら、普通教室では…






すると、いきなり聞こえてきた懐かしい声。











「御堂先生〜!!」



「ちょ、釘崎待て…」









え、この声って…




声のした方向へ身体を向ける…前に私の横腹に何か、いや誰かが突進してきた。








「会いたかった…!!」




私の服に顔を埋めてくぐもった声でそう言うのは、


紛れもなく私の可愛い生徒…







『ふふっ、遅くなってごめんね、野薔薇。』



釘崎「…遅すぎ」



『ごめんって〜』






顔を上げて私のことを見る野薔薇。


少し不満げな顔もかわいい。



数カ月ぶりに会った野薔薇は少し刺々しさが亡くなったかな

丸くなった気がする。







野薔薇の頭をなでていたらふと影が差す。


野薔薇を見るために下げていた視線を上げると、いつの間にか私の隣にいた。






『お、恵も変わってないね〜』


伏黒「まぁ、大して時間経ってないですし」





相変わらずのツンデレ具合である。



しかし、少し顔が綻んでいるのを見逃す私ではない



容赦なく抱きつきに行ったさ!




『かっわいいね〜!』


伏黒「なっ、ちょ止めてくださいっ!」




うりゃ〜と言いながら頭を撫で回した。


久しぶりの癒やしである。


この数カ月間、ずっと大人の、しかも男とばっかりいたからだろうか。

心身の疲労がすごい…

今になって気づいたよ

癒やしって大事だよね…

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美弦(プロフ) - graywolf さん» ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいですっ!! (4月7日 11時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
graywolf - 更新、応援しています‼︎この作品大好きです(°▽°) (4月7日 6時) (レス) @page29 id: c5ad504755 (このIDを非表示/違反報告)
美弦(プロフ) - k.o_1010さん» うわぁ!ありがとうございます、嬉しいです! (3月26日 15時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
k.o_1010(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます (3月21日 17時) (レス) id: 56978ecf63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:美弦 | 作成日時:2024年2月1日 15時

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