元同期たちが私を離してくれない 3章

116話　　・ ページ18

悠仁が宿儺と縛りを結んで生き返っていることは生徒たちは知らない。


でも、修行をしている…






『…悠仁はどこか、地下室にでもいるんですか？そこで貴方のいう修行とやらをしていると？』





ほとんど勘だったのだが、当たったようだ。


五条先輩が少し目を見開いている気がする。目隠しで分かりづらいけど…





五条「流石A！その通り、高専の地下で呪力操作の練習をしてたよ。」





ふむ、成る程ね…




…………………………………………………





いや、ちょっと待てよ








『して"た"ってなに？なんで過去形？』







今もやっているんじゃないの？


まるでもう終わったかのような物言いだ。


そんな私に彼は表情を変えることなく答える。







五条「もう呪力操作はほとんど完璧だから今は僕と一対一の体術訓練してるの」








それは、…なんというか、……





『(…どんまい、悠仁…)』





五条先輩は体術だけでもかなり強いだろうし…そのクセ手加減もあまりしないからなぁ。



…………、








『えっと、じゃあ…これからは、五条先輩が悠仁を匿っていくんですか？』




五条「いや？今度の交流会でお披露目」








即答…。



ていうか、交流会って…








『……………ふぅ…、……………京都のおじいちゃんが怒らないと良いですね』




そう言った私は

すごく遠い目をしていたと後にこの男から聞いたのだった。















五条「大丈夫でしょ、"俺"がいる前で下手なことするとは思えないし」







そうですね、と言いながら同時に

彼の口調が素に戻っている事に少し驚いた。








そうか、交流会があるのか





『去年は憂太の一人勝ちでしたから今年は東京で、ですか？』


五条「そうだね〜、今年も楽しみだ」








分かりやすく楽しそうな彼を見て、私も思わず頬を緩ませる。






『そうですね。』

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