ワンナイトした相手が黒の組織の幹部でした

5話　　回想 ページ7

そしてお互い、カウンターに座りながら酒を酌み交わし話をする。




だが、日増しにAへの想いが自分の中で生まれつつあるのも理解していた。


その想いが決して友情などではないということも、叶うことのないものだということも。





でもある日、その考えが一変する。


Aが彼氏に振られたというのだ。






A「ちょっと、まじで聞いてください、ジンさん…5年も付き合ってたのに振られたんですよ？5年も…！」




意味わかんない…と言いながらいつにも増して酔っているA。





好きだと自覚している手前、相手のそういう話を聞くのも嫌になる。






ジン「そりゃ、残念だな」



A「ホントですよ！しかも浮気したくせに私のせいにしてくるしっ！！」




その理由何かわかります！？と不満そうな表情で言われ、知らん と答えると返ってくるのはまたも不満げな声。





A「私に魅力がなかったんですって！甘えるの下手だし、全然かわいくないって言われました！意味わかんねぇ…あと、ね…夜の相性が…ほら…よくないんですって…」



さっきまでとは打って変わって小声でそんな事をいう。

こいつは俺が男だということを忘れてねぇか。

6話　　回想→←4話　　回想

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す