ワンナイトした相手が黒の組織の幹部でした

2話　　逃亡 ページ4

悶々と考え込んでいると




寒さを感じて自分の今の服装を確認するために被っている布団を脱いだ。




なぜか、服と下着も着ていない。



そして隣りにいる彼も、見たところ上半身が裸である。



ここから出る結論はただ1つ。















　 【ワンナイト】













え、？これ、もしかしなくとも…やっちゃった、？



やっちゃったの…？？、これは…















『……い、いやいやいや、落ち着け…服が脱げていたからと言ってそうとは限らない、…一旦思い出そう…』






必死に昨晩の記憶を思い出す。



しかし、






『……むりだ、元カレの愚痴言ってたことしか覚えてねえ…』








正直、昨日の夜は5年も付き合った彼氏に振られて飲んだくれて酔っ払っていたから何一つ思い出せない。



いや、待てよ


そういや、誰かに話しかけられた気が、…しなくも、無い…けど、……








そして、再び隣りにいる彼を見る。






お互い全裸(多分)の男女

恐らくラブホ

二人きりの密室

アルコールあり







何も無いわけが無い。



昨日私が潰れるほど飲んだことを考えると、


恐らくこれは、私がジンに何かをやらかし、致してしまったのだろう。


そして、ふと見えてしまったゴミ箱の中には

明らかに、行為に使われる端を括られている”あれ”が数個あった。

この事を踏まえて私が出した答え……














『………………………、よし、逃げるか』











だってもう仕方ないじゃん？？



やっちゃったもんはどうすることも出来ないし！



ジンだって性格はあれだけど…滅多に見ないレベルのイケメンだから引く手数多でしょっ

前世では、ベルモットとも肉体関係あったってファンの間ではもっぱらの噂だったし！！


あんな絶世の美女とも寝れるのだから、こんな一夜の女なんてすぐに忘れてくれるだろう。




そう思って音速のスピードで着替えて五千円をおいて外へ出た。


















後にこの思考が間違いだったと後悔するなんてこの時の私は知る由もない。

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