ワンナイトした相手が黒の組織の幹部でした

1話　　記憶 ページ3

突然だが、私には前世の記憶がある。




というのもつい先程思い出したばかりなのだが










私の前世は

至って平凡な大学生で、

生まれてから何不自由無く育てられ、家族や友達にも恵まれていた。

少し変わったところがあったと言えば、それは私自身が生粋のヲタクだったこと。

アニメでも漫画でも2.5次元でも好きな、とにかく雑食のヲタクだった。

気の合う友達と楽しくヲタ活をする日々。

私にとってかけがえのないものでとても幸せだった…

でもそれも長くは続かなかった。



某有名アニメ店に行っている最中に交通事故に遭ってしまったのだ。

そして、そのまま死亡して…

意識がはっきりしたと思ったら目の前に銀髪ニキ。





ここで私は理解してしまった。






前世で自分が大好きだった名探偵コナンの世界に転生していることを。






夢女子なら一度は考えたことがあると思う。


好きなアニメの中に入れたらどれだけ良いか…


だが実際に体験するとどうだろう。






なんとも受け入れがたい。



　



今、私の隣ですやすやと眠っているこのイケメン。


私の記憶違いでなければ、彼は主人公のコナンたちと敵対する存在。


黒の組織の幹部、ジンだ。






転生できたことは嬉しい。

夢のようなシチュエーションだ。

だがしかし、


もうちょっとマシなとこにしてほしかった…



よりにもよって、ジンとか…！



残虐非道で、

疑わしい人は全て殺すような奴だぞ…？？？




100%殺される。





あ〜〜、やばい




ていうか、この状況どうすれば…

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