18話 裏話(?) 2 ページ20
みんな早すぎる。
呪術師で普段から異常なほど体力作りしていたから余裕でついて行けたものの普通の女子だったら終わってる。
それに一周目から全力疾走って…こいつらまじでバカなんじゃないだろうか。
教室に帰って、睨みながら、前の席で楽しそうに話す元凶の松田と降谷を見ていると後ろから唐突に肩を叩かれる。
当然、反射で振り返ってしまったのだけどこの後の出来事は私にとって怒りしか感じないものとなった。
『なに……んむ…』
振り返ると同時に片方の頬に誰かの指が当たる。
その正体は私の後ろでにっこにっこして指を出す萩原で。
そう。私はまんまと引っ掛かってしまったのだ。
あの…
肩に手を置いて、相手が振り返る時にほっぺに指ぶっ刺すあれに。
萩原「あっはは、引っかかったぁ。かわい。」
なんて抜かす有名な悪戯を仕掛けてきたこいつ。
正直、ムカついた。
だが、必死にそれを堪えた。
偉いぞ、私。
しかし未だにほっぺ、触ってくんのはなぜなんだろう。
もうくだらない悪戯は終わっただろうが。
ほっぺ、ぷにぷに〜…、と言いながら私の頬を永遠とつついてくる萩原。
近い近い近い近い…
私と萩原との距離僅か数十cm。
単純に近いから離れて…
諸伏「え、そんなに?俺も触って良い?」
『…………あい…』
そしてそれに便乗する諸伏。
諸伏はイケメンで且つただの良い奴だから許すしか無い。
こうして、イケメン2人が影激薄の陰キャ女子に絡む図が出来上がったのだった。(距離近い)
まじで本気でやめてほしい。
この教場にも一応女子はいるのよ、
一番最初らへんで言ったように、2、3人は女子いるのよ。
こんな鬼の教場にもいるやつは、いる。
更にその中にはイケメン好きの面食い女子なんかも当然いるわけなのっ!
で、自分と同じ女子である私がこんなイケメンと一緒に居たら、もう相手の脳内、嫉妬の嵐になるわけよ
その証拠に……
周りの視線が痛い。
が、まぁ
空気読めないこの人たちは、そんなの一切気にしてなかったが…。
伊達はと言うと、先程のことで教官から長い長いお説教を受けている最中だった。
すまんな、伊達。
お前は必要な犠牲だったんだ。私殆ど関係ないけど。
ペコペコしながら、教官の説教に耐える伊達に私は静かに両手を合わせたのだった。
萩原「何してんの?Aちゃん。」
『ちょっと黙って』
萩原「え、ひど…」
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ゆっこ(プロフ) - とても面白く、続きがとても気になります! (4月26日 22時) (レス) @page24 id: 2eecfc8ab4 (このIDを非表示/違反報告)
美弦(プロフ) - 占ツクこそ正義さん» ありがとうございます!嬉しいです!! (1月25日 16時) (レス) id: f5d70b86e6 (このIDを非表示/違反報告)
占ツクこそ正義 - めっちゃ面白いです!!!応援します!! (1月12日 23時) (レス) id: 74373a0c97 (このIDを非表示/違反報告)
美弦(プロフ) - そう言ってもらえて嬉しいです!書いてよかったぁ (12月6日 21時) (レス) id: 72a17114e9 (このIDを非表示/違反報告)
00137R(プロフ) - 過去編制作有難うございます!愛読します! (12月6日 20時) (レス) @page6 id: c326ad8a0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美弦 | 作成日時:2023年12月6日 16時