警察官になった呪術師【警察学校編】 (ページ13)

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11話　　名前議論ページ13

萩原「ここは右から来てるこの線を」

『こ、これかな？』

萩原「そうそう。そしたら次は……」

すごい……えぐい…

分かりやすすぎる………

何故こんなにも違うのだ。

萩原くんの方が細かく且つ丁寧に教えてくれるからめっちゃやりやすい。

松田とは大違いだ。

と、こんなことを考えていたのがバレたのか、松田にチョップを喰らう。

『いった！ちょっと何すんの！』

松田「馬鹿なこと考えてんのがわりぃんだろ」

『ソ、そんなこと考えてないし、松田の勝手な憶測で変なことしないでよね！』

すると急に私の横にいた萩原くんの体がピクっと動く。そして黙り込んだ。

突然のことに、驚きが隠せずつい萩原くんの方を確認してしまった。

が、彼は俯いたまま私に話しかけてくる。

萩原「ねぇAちゃん」

『え、なに？』

思わず身構える。

萩原「今陣平ちゃんのことなんて言った？」

松田「おい、陣平ちゃん言うな」

陣平ちゃん、…あ…

『松田のこと？萩原「そう！」おわっ…』

誰のことか理解できた為、そう言うと萩原くんに食い気味に遮られる。

それがどうかしたの？？

松田もしかして萩原くんになんかしたのか？？

疑惑の念を込めつつ松田を見つめるが、反応はなし。

萩原「いつの間に陣平ちゃんのこと呼び捨てになってんの！？」

『はぁ？？』

何を言い出すかと思えば…

呼び捨て？？？

萩原「ついさっきまでは全然話してもなかったじゃん！陣平ちゃんなんか睨んでたし」

松田を指さしながらそう叫ぶ萩原くんはなんだが幼く見える。

俺のことだって君付けだしさ… と付け足しながら不貞腐れる彼。

『え、そこ重要？』

萩原「重要！！」

えぇ〜………

『いや、そもそも呼び捨てなのは君付けが面倒だったのと、本人から了承を得たからであって…』

ねぇ？

松田に同調を求める。

松田「あ〜…まぁそうだな」

なんとも煮え切らない返事をしてくる。

おい、そこで迷うなや言い切れ。

萩原くんを見ると納得がいっていないよう。

萩原「じゃあ、俺も呼び捨てでいいから」

『は？』

突然そんなこと言い出すもんだから、焦っては？しか言えなくなる。

萩原「俺のことも"萩原"呼びでいいから、そう呼んで」

………………………

もう面倒だ…

『…………おっけー、分かった分かった。萩原ね』

喜んでる萩原が見える……