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02[高校一年生] ページ2

昔から学校とか勉強とか大っ嫌いだった。

適当に自分の頭で入れる近場の高校に入学して1ヶ月、のらりくらりと適当にやっている。


「無難に、屋上かなぁ」

何処かいいお昼寝のできる場所はないだろうかと校内探検をする。

入学したての4月は校内に沢山の桜が咲いていて、桜の樹の下で寝っ転がるのが大好きだった。

空から桜が降ってきて、何だか幸せな気分になれたから。

でも今は正直虫とか飛び出してくるし、もう無理。


タンタンとリズムよく階段を登りながら屋上へと向かう。

”立ち入り禁止”と札の貼られている屋上、この札はあってないようなものだと思ってる。


遥か昔に覚えたお得意のピッキングをする前に、先約がいた場合すでに空いてるだろうとドアノブに手をかけた。

キィ…

「…あいた...?」



すると物陰からこちらを見つめているのは、上級生であろう二人組だった。


「いらっしゃい!!」

…ここはあなたの家ですか??

そうツッコミを入れたい気持ちを抑えて、「お邪魔しました」と新しい場所を探しに行こうとしたところ止められた。

「お昼ご飯食べにきたの??一緒に食べる??」

そう人の良さそうな、言い方を変えればチャラいナンパをしてきた男の先輩。

もう一人の方は興味ないのかだるそうにパンをかじってた。


「えっと、先輩ですよね」
「そ、3年!!俺は萩原研二、こっちの目つき悪いのは松田陣平」

「一年の、山本Aです」

なぜか輪に入り、朝買ってきた菓子パンをかじる。

5月の気持ちの良い風が吹く屋上。

これが初めての出会いだった。

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作者名:あおいろ | 作成日時:2019年11月17日 1時

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