【歌い手】眠いから、僕は世界に馴染めない【男主】

30000hit突破記念 番外編 ページ26

「かーなさーん…あれ、寝てる」


ベッドから足がはみ出た状態でだらしなく眠るかなさんに、そっと溜息をつく。
あー僕いつもこんな感じだったのかなーなんて考えながらかなさんをきちんと寝かせる。
僕急に寝ちゃう時すごい体勢のときあるから。
持っていたお盆を棚に乗せ、布団を引っ張り胸までかける。

寝顔は天使なのになーなんて考えながら、かなさんの頰をつつく。
むにむにと突いていたら、少し身じろぎをされた。
ビクリと若干の恐怖が湧いたけど、起きる気配はないのでほっと息をついた。

バレたら殺される。

そこで気づいた。
かなさんの横に体温計が落ちてる。
拾って画面を見ると、なんと39度。
おいおいおい。重症じゃねえか。
何変なカッコで寝てんだ。


「かなさーん？起きてくださーい？」

「ん…」


起きない。
えーうどんのびちゃうよー。
なんかお腹に入れないと体あったまらないよー。


「おうどん出来ましたよー。美味しいですよ？」

「そこ…置いといて…」


いやのびちゃうって。
もー無理やり食べさせるよ？鍋ごと((
いや嘘だけど。


………………まぁいっか。
僕も寝てるときずっと放置してくれてるんだもんね。
無理に起こしちゃだめだよね。

おうどんは作りなおそう。
りんごすりおろしたのなら食べれるかなぁ…
お水とりんごとおうどん…
よし、じゃあ寝かせてあげようかな。
いつも僕が迷惑かけちゃってるから、今日は休んでもらわなくちゃ。


「おやすみなさい、かなさん」


もう完全に寝ちゃってるっぽいけど、いいよね。
いつも頑張ってるから、今日はそのご褒美ってことで。
風邪がご褒美っておかしいけど。

さくしゃだよ→←20000hit & お気に入り400人突破記念 番外編

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す