かえってきたあとに ページ34
そらるside
がちゃり。
ドアを開けて、2日ぶりに家に帰る。
思っていたより家の中は寒くて、脱ぎかけたコートを着直した。
電気はリビングにだけついていて、他は真っ暗。
どこに居るんだろうとAを探す。
寝ているかも、と寝室を覗いたけどいなかったから、リビングかな。
荷物を寝室に置いて、リビングへ歩いて行く。
ドアを開け、中に入ろうとすると、目の前にAが倒れているのが見えた。
何度か見たことがある景色だが、やっぱり慣れない。
頭が真っ白になって、何も考えられなくなる。
思わずAに駆け寄り抱き込む。
「…寝てる、だけ」
大丈夫。いつも通り。
急に倒れて、寝ちゃった、Aが。
大丈夫。
「…え、？」
ほっとしたのも束の間。
何かが異常なことに気づく。
「、A、Aっ、」
顔は平気そうに寝ている顔なのに、心臓が速い。
どくどく、波打つ血が聞こえてきそうなほど強く動いている。
「どうしたの、目覚まして！A、起きてっ」
嘘、
もしかして、
この
強く揺すっていると、ふ、とAの息が手にかかる。
それからゆっくりと瞼が開いた。
よかった、死んじゃうんじゃないかって思った。
まだボーッとしてるみたいだけど、一応生きてる。
でも、いつから倒れてたんだろう…
不思議そうにこちらを見ているAに声をかけようとして、止まった。
「A、」
「ひ、いや、だれ、誰っ、」
、え、
「A…？」
「やだ、だれ、だれ、おねぇちゃ…、おねぇちゃん、いちのせさんっ、」
首を横に振りながら、Aは俺から距離を取る。
涙をこぼしながら逃げるようにAは後ずさった。
「や、ここどこっ、だれっ、おねぇちゃん、いちのせさん、たすけ、助けてっ」
必死に俺から逃げながらAが怯えた表情を見せる。
いったい、何が、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 669人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奏多(プロフ) - む犬【ﾉﾉ】さん» ありがとうございます！ただいまー！ (2018年6月7日 21時) (
レス) id: 75ed9ac2a7 (このIDを非表示/違反報告)
奏多(プロフ) - 雨音@新あかになったおさん» ありがとうー！！めっちゃ嬉しいんですけど！？めっちゃ嬉しいんだけど！？ただいまだよ久しぶり！ (2018年6月7日 21時) (レス) id: 75ed9ac2a7 (このIDを非表示/違反報告)
奏多(プロフ) - あおなさん» ありがとうございます…！嬉しいです！ (2018年6月7日 21時) (レス) id: 75ed9ac2a7 (このIDを非表示/違反報告)
む犬【ﾉﾉ】(プロフ) - お気に入りは死んでも外さない!!!! お帰りなさい…でいいのかな？更新とかいつまででも待つからだいじょぶだよ!!! (2018年6月6日 23時) (レス) id: f250e10484 (このIDを非表示/違反報告)
雨音@新あかになったお(プロフ) - お気に入りを外すわけないでしょ！！大好きな作品で大好きな作者さんだからお気に入りしてるの！ファンからしたら、待ってる時間が短くても長くても楽しいの！あとお帰り！！お久しぶり！() (2018年6月6日 22時) (レス) id: 897ff7d5b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：奏多 | 作成日時：2017年11月19日 11時
