四日目 ページ5
？「よぉ」
凄くフレンドリーに話しかけてくる。
僕は立ち止まって周囲を警戒しつつ見る。
明らかに周りの人達とは違う雰囲気で、
桁外れに強そうだった。
ナ「・・・」
？「話す口ぐらいあるだろ？
あ、俺は藤本獅郎な」
フジモトという男は一方的に話をしてきた。
多分僕が何で人に攻撃しないか理解したうえで話しかけてるんだろな。
う〜ん、どうしよう。
藤「お前、人しか喰えないだろ？
そこらじゅうに食料がうじゃうじゃ歩いてる筈なのに
お前は死体しか食べていないし、危害も加えてない」
ここまで解ってるなら逆に何で僕を追って来たんだろ。
藤「つまり、だ。
敵意がなく何かしら事情があるのなら、
『仲間』にならないかって話だ」
これは思ったより都合よく組織に入れてもらえそうだな〜
ナ「『仲間』としてじゃなくて危険だから『捕獲』するの間違いじゃないの？」
いきなり僕が話したのに少し驚いたような表情を見せて、
言葉を返す。
藤「まぁ、間違っちゃいないが、俺らの上のっていうかなんというか。
メフィストっつーお偉いさんがお前に興味津々でな。
悪いようにはしねぇよ」
ん〜、なるほどなるほど。
じゃあ上手くいけばこの世界で、
自分にも戦える手段が得られるってことだね。
じゃあ、お言葉に甘えて。
ナ「・・・ナルミ」
藤「あ？」
ナ「僕の名前」
藤「じゃあ、来るってことでいいんだな」
ナ「うん」
赫子をしまって大人しくついていく。
周りの人達は怯えるような目で僕を見ていたけれど、
この時からもうシロウは、僕を対等な立場で見ていた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿
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終わり←三日目
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作者名：らいる | 作成日時：2017年1月21日 13時
