もしものおはなし。【d!】 (ページ27)

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神父様と天使様･osmn ページ27

･絵本っぽい
･キャラ崩壊

むかしむかしあるちいさな村の教会に非常に信心深い神父がいました。
神父は幼い頃から神様を信じていたので、とても神様に愛されていました。なので神父の元には神様のお使いの天使様もよく遊びに来ていました。

その中でも1番神父と仲が良い天使が今日も遊びにやって来ました。

『こんちは、オスマン』

os「こんにちは、天使様。今からお茶会するんやけど天使様もどうですか？」

『もちろん。今日のお菓子はなあに？』

os「今日は私が作ったクッキーです。天使様クッキー食べてみたい仰ってましたよね？」

『前に言ってたこと覚えてくれたんだ』

うれしいと微笑む天使様を見て神父も喜びました。何度も練った、自分の計画が上手くいくと確信したからです。
神父は天使様に対して並々ならぬ感情を抱いていたのです。純粋無垢な、羽根も体も心も真っ白な天使を自分の手で醜く汚してしまおうと考えていたのです。しかしそんなことは神様も天使様も全く知りませんでした。

os「天使様準備が出来たのでこちらへどうぞ」

教会の裏の小さな庭にあるテーブルに並べられたクッキーを見て天使様を目を輝かせました。見るからに落ち着きがなく今すぐにでもクッキーを食べたいといった様子です。

『オスマン、もう食べてもいい？』

os「もちろん。紅茶はいつもの物でよろしいですか？」

『うん。いただきます！』

天使様はクッキーをひとくち食べるとあまりに美味しくて涙を1粒こぼしました。一見大袈裟な反応のように見えますが当然です。天使様が暮らしている天界にはこんなに美味しい食べ物はなかったのです。ひとつ食べ終えるともうひとつ、もうひとつと手が止まりません。

『クッキー美味しいよ！オスマンはこんなに美味しいもの作れるのね。天才だ！』

os「ありがとうございます。そんなに美味しそうに食べて貰えるとうれしいけど喉つまらせんように気をつけてくださいね」

神父は天使様に紅茶を差し出しながらその時を今か今かと待っていましたがついにその時がやってきました。さっきまで美味しそうにクッキーを頬張っていた天使様が紅茶を一口飲んでしばらくした後倒れてしまったのです。

os「ああ、天使様可哀想に…。今度から俺以外の人に誘われてお茶会なんか参加しちゃあかんで。こうやって薬もられて最悪死んでまうかもしれへんから」

男は誰に伝えるでもなくそう言って天使様を抱えて協会の中に消えていきました。