もしものおはなし。【d!】 (ページ21)

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『あ、えっとシャオちゃん…？』

女の子だとは到底思えないほど強いチカラで腕を引かれてベンチに倒れ込んだ。
なにがおこってるの、シャオちゃんはなんでそんなに怖い顔をしてるの

なんて考えた時にはもう遅くて、ああ、わたしこのままここで殺されちゃうのかな、シャオちゃんは私からお金をとるだとか、人を殺したいだとかそういう目的で私に声をかけたのかな、と考えると悲しくなってきた

さっきまで親しく話していた女の子。なんだか裏切られたような気分。
通りでこんな時間に、しかもほとんど一通りのないところに行こうとしてたわけだ。なんでもっと早くに気が付かなかったんだろう

sha「あは、泣いてもうてるやん。大丈夫大丈夫、痛いことはせーへんから！
せや、ここまで来たんならトントンも呼んだろ。あいつも気に入ってくれるやろ」

痛いことはしない、っていう言葉が引っかかるけどその前にトントンって誰？シャオちゃんのお友達かな。なんでそんな人を呼ぼうとしてるんだろう。

シャオちゃんは手元の液晶をいじって、私の方にレンズを向けて1枚パシャリと写真を撮って、また何回か液晶に指を触れたら、直ぐに満足そうな顔をして私の方を見た。さっきまで綺麗だと思っていた彼女の瞳が今は怖くて仕方ない。

sha「聞いてや、トントンも来てくれるって！よかったなあ。遊んでくれる人が増えたで」

あそぶ？
遊ぶってなに。私の四肢をもぎとって遊ぶとか？あれか、いつぞやに本で読んだ逃げ惑う人を追いかけて殺す鬼ごっこみたいなそういうやつ？こわい、私はまだ死にたくない。

『ゃ、やだ。死にたくない…』

sha「…？なんか勘違いしてへん？俺、別に殺すつもりないで。ちょっと遊ぶだけで、だってこんなにかわええんやもん、殺したら勿体ないし！
あ、もしかして遊ぶってどういうことかわかんないの？んふふ、ええよええよ、教えたる」

殺さないって言われて安心したのもつかの間、シャオちゃんが私の上に跨って、彼女の顔が近づいてきてすぐに唇に触れた。何回も何回も角度を変えて唇を押し付けられて、その間に胸元のボタンを無視してブラウスが無理やりブチブチと引きちぎられていく。

やっと遊ぶの意味を理解できたけど、逃げられなくて、こんななら死んだ方がましだったかもしれない。