もしものおはなし。【d!】 (ページ20)

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じょそーりんかん･tn,sha (再公開) ページ20

･女装モノ
･髪型は異世界おしゃ
･tnはいつも通り
･導入長い流し見推奨

sha「おねーさん、ちょっとええ？」

誰かに軽く肩を叩かれて恐る恐る振り返るとそこにはすごく可愛い女の子が立っていた。

女の子にしては声は低いけど顔立ちはめちゃくちゃかわいい女の子。真っ白なブラウスにチェック柄のスカート。胸元にはサテン生地のリボンがぶら下がっていてシンプルだけどすごく可愛い。

華奢な体格で、肩の上で切りそろえられた茶髪はきちんとお手入れされているのか、キューティクルがすごい。街頭に照らされて髪の毛がキラキラしてる。頭についてる豚さんのヘアピンもすごく似合っていて、とにかく可愛い。

『な、なんでしょう…？』

私が同じ空間にいるのがおかしく思えるくらい可愛い女の子に少しだけ緊張する。こんなに可愛い女の子、生まれて初めて見た。

sha「あんなあ、○○っていうとこに行きたいねんけどおねえさんわかる？
スマホの充電がなくなってもうて、調べられんくて困ってんねん」

すごく困っている、というような顔で少しだけ目元に涙を浮かべている女の子。涙も似合うなんて罪すぎる。なにそれ可愛いかよ可愛いよ！

『わ、わかりますよ。よければ案内しましょうか？』

sha「ほ、ほんまに？！やったあ！おねえさんありがとう！」

さっきまでとはうってかわってぱあっと花が咲いたように笑う女の子。うんうん、おばさん喜んでもらえたみたいで嬉しいわ。

するり、と女の子が私の手を取ってずんずんと歩き始めた。そっちの方向じゃないんですけど…
繋がった右手で引っ張って、こっちですよ、と言う。にしても女の子と手を繋ぐなんて久しぶりすぎてどきどきしすぎて心臓が痛い。童貞かよ。

･

sha「ここまで来れたら道わかるわ。Aさんありがとお！」

目的地近くの公園までたどり着くと彼女はそう言った。
私たちはいつの間にか名前を教えあっていて、住んでるところとか趣味の話とか、色々とプライベートなお話をしてしまっていた気がする。挙句の果てには連絡先も交換してしまった。お互いに危機感無さすぎる気もするけど同性だから多少緩んでしまうのは仕方がない、と思う。

ここまで来たのはいいものの私の家からはかなり遠い。時間も遅いし帰りにタクシーでも呼んで帰ろうかなあ。

sha「おねえさん、危機感無さすぎるんちゃう？こんなに可愛ええのにこんな夜遅くまで出歩いちゃって、しかも俺に名前なんか教えちゃってさ。」