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その男は__
「やぁ。驚かせてすまなかった。私は千夏の父だよ」
そう言いながら、俺と握手をした。
__千夏の父だった。
「おや? 驚いている様だね。千春とかがいないから、僕がいないとでも思ったのかな?」
「いや……そう言うわけでわ……」
男__葉佑はそう言いながら、辺りを見回した。
葉佑は、千夏、すみれそれからしろねの姿を認め、顎を少し引いた。
「いやはや、実音君。うちの部下たちが、君に迷惑をかけてすまなかったよ」そう、葉佑は言いながら、肩をすくめた。
「いや……ねぇ。丁度千冬さんに伝えることを思い出したのが、電車の中でねえ。俺はすぐ忘れるから、仕方なく電車の中で小声で伝えたんだけれども……やっぱり乗客の目が怖くってねぇ……」
そこにすかさず千夏がつっこみを入れた。
「お父さんが乗るのは何時もグリーン車でしょ。しかも、メールでよくない?」
千夏の
「千冬おばさんに何言ったのかは知らないけど」
気まずい沈黙があたりに流れた。しかし、その張本人の千夏は知らん顔をしていた。
その沈黙に耐え切れなくなった葉佑が、口を開いた。
「千夏ちゃん」
「お父さんきしょい。ちゃん付けしないで」千夏がきっぱりと言い放った。
「……千夏」
「なぁに?」そう
「千夏……今は夏だよ?」
「それがどうしたの」また千夏は葉佑をにらんだ。ちょっとここには書けない位の眼力で。
「だからね……千夏ちゃ……うおっほん。千夏。こんな蒸し暑いところにずっとみんなを立たせていたら、みんな、熱中症になっちゃうよ」
「で?」千夏の声には、父を殺さんと言わんばかりの棘が含まれていた。
「皆で……喫茶店にでも行こうかと思ってるんだけど……?」
なぜ疑問形なのだ。
「まぁ、ここが熱いっていうのは悔しいけど一理ある」(なんで悔しいの⁉)「まあ、こんな熱いところにいるより、喫茶店に行ってもいいんじゃないかな? 勿論、代金はお父さん持ちね」
葉佑が、がっくりと肩を落とした。
「まあ、いいだろう。ついておいで」
そういいながら近くの喫茶店に入った。
○
そこで語られた事実は。
俺や、千夏の目が見開かれるほど、衝撃的だった。
そこで語られたことは、また次章でお話しすることにしよう。
ー40ー
今日のラッキーキャラ
濡女 この子の正体は、作者しかわかってないんだ!(まだあやふやだけど)みんなも考えてみてね!
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たらら(プロフ) - いやー好評でなによりなにより。てかまじで律くん可愛い (2022年2月4日 16時) (レス) id: 553d11ea12 (このIDを非表示/違反報告)
月 夢(プロフ) - 空白時さん» おめでとうございます…! 続きも楽しみにしています…! (2022年2月4日 10時) (レス) id: 269ba6d569 (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - 第一志望受かりました♪ (2022年2月4日 8時) (レス) @page43 id: d227187818 (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - 探偵 コーヒー珈琲(珈琲百円)さん» ありがとうございます! 更新はもう少しお待ちください! (2021年12月29日 10時) (レス) id: 742d46997e (このIDを非表示/違反報告)
探偵 コーヒー珈琲(珈琲百円)(プロフ) - 更新、待ってまーす! (2021年12月28日 11時) (レス) @page1 id: db4e0d54c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空白時 | 作成日時:2021年10月22日 11時