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「みーおーとーくーんー。おーきーてー」
千夏の声とともに、体が揺り動かされる。
「ん……?」
「ん?じゃなくて、境界の近くに行くよ!」
俺は今まで茂みに座って気絶していたそうだ。
「んだんだ」というみくる。
千夏に乱暴に手を引かれ、立ち上がった。
夕立に降られた茂みはしっとりと濡れ、歩くだけでズボンが濡れて重くなる。
ついた場所は、市境の川だった。川の近くに水の枯れた井戸がある。昔は川がなかったのかしらん、昔の人の考えはよくわからない。
しばらく待っていると、川の空気がゆらゆらと揺めき虹色に煌めいた。
其処からは、闇を固形化させたような物やちんどん屋、ありとあらゆる妖怪が出てきた。
「百鬼夜行よ。実音くん。喋っちゃダメだよ」
千夏が小さく
みくるは静かに立ち上がり、百鬼夜行の方に歩いて行った。
___おはようございます。濡女様。今日はどうなさいましたか?
実音からは、濡女の姿は見えない。いや、見えないのではない。闇に囲まれているのだ。
___今日はなんとなく……ね?
鈴を転がすような濡女の声があたりに響く。
___そうですか。
顔を見なくても、そいつの薄く嗤う気配がひしひしと伝わってくる。千夏が煌めく流星のような小さいナイフを握っている。
それは夕日が沈み、月も出ていない今でも、内部から光るようにてらてらと光っていた。
「それは?」
千夏は薄く笑い、言った。
「あぁ、これ?幽霊退治に使うナイフよ」
そう言って、千夏は掲げ、遠い日を見るように目を細めた。
「今日はまだ__闘う日じゃないわ」
___ああそう。それでは。
濡女が言うと同時に、実音の前を生ぬるい風が通り過ぎた。
通り過ぎた先を見やると、ちろちろと光る妖怪の行列が見えた。
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今日のラッキーキャラ
濡女 この子の正体は、作者しかわかってないんだ!(まだあやふやだけど)みんなも考えてみてね!
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たらら(プロフ) - いやー好評でなによりなにより。てかまじで律くん可愛い (2022年2月4日 16時) (レス) id: 553d11ea12 (このIDを非表示/違反報告)
月 夢(プロフ) - 空白時さん» おめでとうございます…! 続きも楽しみにしています…! (2022年2月4日 10時) (レス) id: 269ba6d569 (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - 第一志望受かりました♪ (2022年2月4日 8時) (レス) @page43 id: d227187818 (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - 探偵 コーヒー珈琲(珈琲百円)さん» ありがとうございます! 更新はもう少しお待ちください! (2021年12月29日 10時) (レス) id: 742d46997e (このIDを非表示/違反報告)
探偵 コーヒー珈琲(珈琲百円)(プロフ) - 更新、待ってまーす! (2021年12月28日 11時) (レス) @page1 id: db4e0d54c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空白時 | 作成日時:2021年10月22日 11時