*9* ページ11
・
昏い、昏い、闇が辺りを包んでいた。
上下左右の区別もわからない、闇。
視界が明るくなると、いつかの記憶が流れ込んできた。
それは。嫌な思い出___
「あいつ、ユーレー視えるんだってよ……」
くすくすと後ろで嘲るような笑い声がする。
「頭おかしいんじゃねえの?ユーレーなんていって……」
違う。本当なんだ。
「ばっかみたい。本当は小鳥の影じゃない?」
彼女の声も莫迦にしたように尖っている。嘲りは僕だけを孤立させている。
「あいつ、ただの目立ちたがり屋じゃねぇ?」
「マジそれな」「やっぱりそうだよ」「あいつらしくないじゃん」
クラスの剽軽者の一言で笑い声が大きくなる。
……………………………………………………。
中学生の頃の僕たちは、何か
誰でもよかった。このイライラを
あんなことを言わなければよかったのに。
「幽霊がいる」と……。
悪口を言っていたクラスメートの口が黒く、曇って見えた。
そこから、悪魔のような顔をした幽霊が生まれた。思わず口走ってしまったのだ。
ちょうどその時。奇跡のような話が舞い降りたのだ。父の実家に移住すると。
そこは山に囲まれたのどかな町だった。高校に上がり、僕は再び穏やかな日常を取り戻すことができた。しかし、僕は気づかなかった。
ー11ー
今日のラッキーキャラ
濡女 この子の正体は、作者しかわかってないんだ!(まだあやふやだけど)みんなも考えてみてね!
13人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たらら(プロフ) - いやー好評でなによりなにより。てかまじで律くん可愛い (2022年2月4日 16時) (レス) id: 553d11ea12 (このIDを非表示/違反報告)
月 夢(プロフ) - 空白時さん» おめでとうございます…! 続きも楽しみにしています…! (2022年2月4日 10時) (レス) id: 269ba6d569 (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - 第一志望受かりました♪ (2022年2月4日 8時) (レス) @page43 id: d227187818 (このIDを非表示/違反報告)
空白時 - 探偵 コーヒー珈琲(珈琲百円)さん» ありがとうございます! 更新はもう少しお待ちください! (2021年12月29日 10時) (レス) id: 742d46997e (このIDを非表示/違反報告)
探偵 コーヒー珈琲(珈琲百円)(プロフ) - 更新、待ってまーす! (2021年12月28日 11時) (レス) @page1 id: db4e0d54c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空白時 | 作成日時:2021年10月22日 11時