【鬼滅の刃】がらんどう〈男主・鏡柱〉

２６話 ページ29

炭治郎を探してしばらくたった。


半刻前には遠くの方では雷の落ちたような音がした。


(・・・雷の呼吸の使い手の技見たかったなあ)


今から行ってもきっと鬼を倒してしまっているだろう。


自分は自分の仕事を全うするだけだ。


『うーん、ちょこちょこ蜘蛛の数減ってるから


鬼も減ってる気はするんだけど。


倒した鬼が恐らく〈妹〉なら、


父、母、兄、弟、姉の５体はいそう〜』


あまり集団行動をとらない鬼にしては、


滑稽なおままごとだ。


無理やり演じているのが見え見えで、


胸糞が悪い。


『操り元は累って子かな。


姉のことは名前で呼ばなかったのに、


その子だけ名前だったし・・・』


周りにある邪魔な蜘蛛を薙ぎ払いながらも、


山の中を進む。


すると、


ｷｭｲﾝｯ


明らかに刀と刀がぶつかり合う音がした。


しかも相当な手練れ同士。


(うわー、これもしかして柱２人も来てる？？


この姿のまま横から入ったら、


今後が動きずらいし・・・・)


しかも片方が音が軽めだから多分しのぶ。


争う理由があるとしたら、炭治郎の鬼の妹のこと。


(ああ〜、胃が痛くなってきた)


薙刀を布で巻いてしまって、〈鏡〉を取り出す。


丁度顔を半分隠せるお面もある。


姉の姿を借りて上背を誤魔化し、


多少髪型と髪型を変えて胸もつぶして


隊服だけになればなんとかなるはずだ。


(はやく助太刀しないと)


姿を変えて話し声が聞こえるっ方へと


急いで走った。

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