【鬼滅の刃】がらんどう〈男主・鏡柱〉

１６話 ページ19

豆福からの連絡で、


俺にはしばらく休みをくれるそうだ。


(しのぶ・・・・、お館様に言ったのかな)


どうしよう、やることもない。


癸の剣士が任務もせずうろついてたら、


変に他の隊士から目立ってしまうだろう。


(久しぶりに団子が食べたい気がする)


こんなことだけに鏡を使うのは罰当たりな気はするが、


姉の姿を借りて街の甘味処へ行くことにした。


〜浅草〜


ｶﾗﾝｺﾛﾝ


昼のこんな雑踏の中歩くのは久しぶりだ。


外の太陽の光がとても眩しく感じた。


さっさと人気のある茶屋に入ろうとすると、


見たことのある顔がそこにあった。


甘「あ、珠緒ちゃーん！！」


恋柱、甘露寺蜜璃の姿がそこにはあった。


相も変わらず沢山団子を食べている。


『ﾌﾌ)久しぶり』


甘「お昼時に出歩いてるなんて珍しい。


折角なんだからお話しましょ！！」


『ええ、喜んで(ﾆｺ』


姉と甘露寺さんは仲が良かった。


姉の天然さとなにか引き合ったのだろう。


俺ともその関係で仲良くはしていた。


俺の葬儀の時は私よりも泣いていたと思う。


甘「美味しいね〜、何個でも食べられちゃう」


『団子を食べすぎたら私も蜜璃みたいな


髪色になるのかなあ？』


甘「えっ！？」


楽しい時間は緩やかに過ぎる。


姉を偽ることの罪悪感に苛まれながらも、


何事もない平和な時を大事にしたいと思った。


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