7・演習 ページ8
今日はティナの魔力を実際に測る為に、私とティナで演習を行う。
「ティナ、遠慮はしなくていいよ、できる限りの全力を測らないといけないから」
これもガストラ皇帝の命令、ティナの魔力を測り、報告すること。
なんだかいやな役回りだ。
「、、、Aを傷つけたくない。」
「うん、私もティナを戦場に出したり、こんなことしたくないんだけどね、ごめん、やらなきゃいけないんだ」
「、、、わかった、絶対に傷つけないようにがんばる」
ティナは口数が少なく、おとなしい、でもすごく優しくて、何かを傷つけるなんて絶対にしない子だ、こんな子が本当に戦場に立つんだろうか、やっぱり考えられない。
「ありがとうティナ、これが終わったらお茶でもしよう」
「うん」
ティナの魔力、近くにいただけでも感じていたけど、実際に見るとより驚かされる。
当たらないよう、避けるのが精一杯だ。
ケフカ様の言っていたとうり、破壊にはもってこい、ガストラ皇帝が目をつけるのもしかたない位だ。
「っ!!危ない!避けてA!」
「えっ!」
ドンッ
ティナのファイアに直撃してしまった。
ぷすぷすと服が焼けた音と、焦げくさい臭いがする。
「大丈夫?本当にごめんなさい。」
「ううん、大丈夫、全然痛くなかったから」
そう、自分でも驚くほど痛くなかった。
よく見ると、服は燃えて穴が開いたが
空いた穴から肌を見ると、火傷の一つもしていない。
「怪我してないの?どうして、」
「うん、そうみたい、私も驚いてる。」
「怪我してなくて本当によかったけど、服が」
ティナはうつむいてしまった。
「だ、大丈夫だよ!服なんていくらでもあるし
それに演習用に用意されてた服だから、謝ることなんてないよ。」
「、、、ありがとう、Aはとても優しいのね」
優しい、か、久しぶりに言われた。
「ありがとう、よし、もう情報は充分だし、お茶にしようか」
「うん」
「報告は以上です。詳細は報告書にまとめました。、、、ガストラ皇帝、本当にティナを戦わせるのですか。」
「Aよ、安心しろ、お前にしたような事はしな、、」
「ガストラ皇帝、その話はやめて下さい。」
「ファファ、すまん、口が勝手になあ
報告書を置いて下がれ。」
「、、、はい」
私は下唇を強く噛み、直ぐに自室に戻った。
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remrem(プロフ) - 一気に読んでしまいました…最高でした泣きました( ; _ ; )素敵な作品を作ってくれてありがとうございます…! (2022年10月22日 0時) (レス) @page49 id: bb3768c104 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き - 感動しました。゚(゚´Д`゚)゚。ありがとうございます! (2019年5月13日 23時) (レス) id: d8fc23e026 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ65D(プロフ) - 日紫鬼さん、コメントありがとうございます。そんなに言ってもらって、嬉しいです(^ω^)でへへ (2019年1月25日 15時) (レス) id: 3d1497dd53 (このIDを非表示/違反報告)
日紫鬼(プロフ) - なんかもう…好き(語彙力)本当に面白かったです(´;ω;`)次回作期待してます! (2019年1月15日 21時) (レス) id: aa51966067 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ65D(プロフ) - sugarさん、美しいと言っていただいて嬉しい限りです(^ω^)sugarさんのご期待に応えて、ケフカ様の短編集でも作ろうと思います。(^ω^) (2018年12月18日 16時) (レス) id: 3d1497dd53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒロ65D | 作成日時:2018年9月13日 2時