ひたすら逃げる (w) ページ1
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渡「はあ……はあ……うわっ!」
宮「翔太っ、ほら立って! 足下気をつけな!」
渡「あ、ありがとうっ」
俺はいったい何から逃げてる?
体がボロボロで腕がもげても歩いてて、呻き声のようなよくわらない声を発し、そして人を食べるあれはなんだ。
渡「うわぁぁっ、し、死んでるっ!」
宮「翔太っ、一々驚く暇ないってば! アイツらから身を隠さないとっ」
行けども行けども街には死体が溢れた。
気付けば会社のデスクの横で倒れてて、頭を打ったのかなんで自分が倒れて気を失っていたかも覚えてなくて。
けれどとりあえず怪我人を助けねえとと思って、その場にいた動ける人で負傷者を手当てしていた。
そしたらそのうちいたるところで上がる悲鳴に、何が起こってるのかわからない俺たちはアタフタするしかなくて。
人が波のように覆い被さるように逃げてくるから、俺もその波にのってただ逃げた。
逃げて逃げて気付いたら、俺は一人だった。
渡「意味分かんねえ…っ、あれなに? 」
上がる息を整えるために隠れたら、血だらけの男が倒れている女に噛み付いてる。
は? え、そんな趣味あんの?
ムシャ……クチャッ…
目が良いのが最悪って人生生きてきて初めて思った。
アイツやばいじゃん。人、食ってんじゃんよ。
それで気づいたんだよ。
周りを見てみたら、逃げ惑う人間と、元人間の怪物(ゾンビ)が居るんだって。
また走った。
アイツらは足が遅いみてえだから、とりあえず逃げるために走った。
走り着いた先は、俺の幼なじみがいる店で無情にも人気店のそこはグシャリと潰れていた。
渡「り、…りょう、た……涼太っ」
おいおい、嘘だろ?
あいつ死んだの?
今夜仕事終わったら彼女連れて食べに行くわって予約しておいたから、確実に今日涼太はこの中に居たはずなんだ。
いつか自分の店を持つのが夢だって、この店で働いて数年。
もうすぐ自分の店が持てると喜んでいたアイツの笑顔を思い浮かべて、目頭が熱くなりかけた時、
宮「翔太か?」
渡「……っ、」
振り返った先に身を潜めてた涼太が居た。
宮「良かった無事で。ここに居れば翔太が来るような気がして」
渡「良かった……生きてて、良かった…」
腕もある、頭もある、良かった……人間で。
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ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます!はい!終わりに向かってます。これからの展開どんな風に受け止めてもらえるか不安も多いのですが決めていた事なので最後まで貫き更新頑張ります!! (2021年8月15日 10時) (レス) id: bf817d2202 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 終わりに向かっていってるんですね!なぜこんな世界になったのか、、また困った展開も待ってるみたいですね!気になりますっ!!^ ^ (2021年8月15日 2時) (レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 涼菜さん» ありがとうございます!!不定期更新ですがお付き合いしてもらえると嬉しいです(^^)頑張ります! (2021年7月29日 22時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
涼菜(プロフ) - いつも楽しみにしています!これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年7月29日 14時) (レス) id: ec45b950ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ありがとうございます!彼らも前へ進みます(^^) (2021年7月29日 13時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年11月19日 13時