気持ちの滅入りは死に近付く ページ6
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阿「この先行き止まりか」
随分と歩いてきたけど、目の前には瓦礫の山で行く手を塞がれた私たち。
もうどれくらい陽の光を浴びてないんだろう。
水でも良いから、体を綺麗にしたい。
深「やばいな。そろそろ食料も飲み物も尽きるぞ」
そうそれも問題。
こんな地下道で、人が口に出来るものなんてあるわけなくて、これまでに私たちとは別の出入口から下りてきただろう人が亡くなってるのも見つけた。
ちゃんと弔ってあげたかったけど、皆にそれは止めた方がいいと制されたから手を合わせるだけにして、急いでその場を離れる。
ぎっ、ぎっ、
佐「阿部ちゃん、また書いてんの？」
阿「ああ、まあね。もしこれを発見して俺たちの後を着いてくる人が居たら役にたつかなって」
岩「相変わらず優しい奴だな。他人のことなんて気にしてる余裕ねえだろ」
阿「ふふ、違うよ。なにかやってないと頭が可笑しくなりそうだから」
尖った瓦礫を拾って壁にメッセージを書き込むのは阿部さんだ。
自分たちはここにいる。
書いてる事は行先だけど、その想いは生きている事を誰かに知ってほしいという願いに思えた。
またもと来た道を戻らなくちゃいけない。
バシャン、
「あっ、」
岩「大丈夫か？」
足が縺れて転び掛けたら、隣に居たひーくんに腕を掴まれて転けずにすんだ。
「ありがとう」
ダメだ。休みたい。
歩きすぎて疲れた。
ラ「ねえ、なんか聞こえる」
佐「なんかってなに？」
何処か他のみんなも言葉の端に棘がある。
みんな疲れてるんだ。
阿「待って」
阿部さんが瞼を閉じて耳を澄ませるから、私も同じようにしてみた。
するとピチャン、ピチャン、と水を弾く音に混ざって「あ"あ"」と聞きたくなかった不気味な呻き声が聞こえて、ドクンドクンと心臓が早く鼓動を打つ。
ラ「どうしよ、俺たちが来た方からだよ？」
深「マジかー。地下には下りて来れねえんじゃねえのかよ」
阿「多分死んでた人達の中に既に感染してる人が居て、死ぬ間際にゾンビとして目覚めたのかも」
「そんな……」
じゃあやっぱりどこにも私たちの逃げ場はないじゃない。
深「ンで、どうする？ このままじゃこんにちはって挨拶した途端襲われることになっけどさ」
阿「戻ろう。あっちが何体いるのか分からない以上進めない」
「でも後ろだって行き止まり」
岩「瓦礫を退けろってこったな？」
阿「そういう事だね」
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ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！はい！終わりに向かってます。これからの展開どんな風に受け止めてもらえるか不安も多いのですが決めていた事なので最後まで貫き更新頑張ります！！ (2021年8月15日 10時) (
レス) id: bf817d2202 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 終わりに向かっていってるんですね！なぜこんな世界になったのか、、また困った展開も待ってるみたいですね！気になりますっ！！^ ^ (2021年8月15日 2時) (レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 涼菜さん» ありがとうございます！！不定期更新ですがお付き合いしてもらえると嬉しいです(^^)頑張ります！ (2021年7月29日 22時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
涼菜(プロフ) - いつも楽しみにしています！これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年7月29日 14時) (レス) id: ec45b950ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ありがとうございます！彼らも前へ進みます(^^) (2021年7月29日 13時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年11月19日 13時
