これは罠か ページ18
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「はっくしゅっ！！」
ヤバいっ！と、口を隠してキョロキョロと周りわ見る。
背後にいたふっかさんと目が合って「ごめんなさい」ってした私の頭に手を置いた。
深「髪、濡れたままだもんな」
阿「俺たちみたいに短くないし、風邪引いちゃわないかな」
「だ、大丈夫！」
今はそんな事気にしてる場合じゃないのに、ほんとに優しい人達だ。
佐「このドアの向こうが屋上に繋がってるけど、どうする？行く？」
先頭を歩いていたさっくんが私達を振り返る。
深「もち行くっしょ」
私と阿部さんも頷く。
ここで待っていたって状況はなにも変わらないし、さっくんの勘を信じたい。
佐「よっしゃっ！ じゃあ行くぞ」
ゆっくりとドアを開けると、外の風が流れ込んでくる。
腰を低くして屋上へ出るさっくんの後に続き、壁沿いに四人並んで立てば、目の前には真ん丸な月に雲がかかっていた。
ふわ〜っ、
「なんか、信じられないなぁ」
ボソッと思わず言葉が溢れた。
昨日までは地下でさ迷ってゾンビと戦っていた私たち、やっと休めると思ったのに今度は人同士で争うかもしれない。
現代の日本でのんびり暮らしていた私は、人が人を襲うかもしれない現実に正直ついていけなかった。
深「A、大丈夫？」
「あ、はい」
深「未だに夢じゃねぇかって思うよな。油断してっと頭パンクしそうになるわ」
先に様子を見に行ったさっくんと阿部さんを見つつ話す。
ふ、と自嘲気味に笑うふっかさんは、きっと私よりもずっといっぱいのものを胸に抱えてる。
奥さんと子供を一気に亡くして、それでも私達とこうして生きようと旅をしてくれてるんだ。
深「一人で抱えんなよ。皆がいるから」
「…ふっかさん、」
深「あ、呼んでる」
ふっかさんの視線が私を通り越して先に行った二人を見てるから私もつられてそちらを見れば、さっくんがビョーンビョーンと飛び跳ねていた。
いいの？ そんなオーバーで。
深「どうよ？」
阿「多分ここには来たのは確実だよ。ほら」
二人と合流して、阿部さんの見ているとこを見ると足下のコンクリートには赤い何かで文字が。
「これ、血っ？」
佐「んにゃ、これケチャップだわ」
え、ケチャップ？なんで？
深「D、R…。舘、」
阿「ラウール」
「イニシャル？」
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ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！はい！終わりに向かってます。これからの展開どんな風に受け止めてもらえるか不安も多いのですが決めていた事なので最後まで貫き更新頑張ります！！ (2021年8月15日 10時) (
レス) id: bf817d2202 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 終わりに向かっていってるんですね！なぜこんな世界になったのか、、また困った展開も待ってるみたいですね！気になりますっ！！^ ^ (2021年8月15日 2時) (レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 涼菜さん» ありがとうございます！！不定期更新ですがお付き合いしてもらえると嬉しいです(^^)頑張ります！ (2021年7月29日 22時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
涼菜(プロフ) - いつも楽しみにしています！これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年7月29日 14時) (レス) id: ec45b950ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ありがとうございます！彼らも前へ進みます(^^) (2021年7月29日 13時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年11月19日 13時
