一難去ってまた一難 ページ11
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阿部さんが何故急に方向転換したのか、それは直ぐに分かった。
渡「出口じゃん！！」
佐「すっげぇ！ さすが阿部ちゃん！！」
遠くの方に光が見えて、それに向かう足取りは軽くなる。
そりゃあそうだよね、もう何日も暗闇で生活してたんだから、ようやく外に出られるんだもん。
早く、急げ！と光の外に出たら、クラっと立ちくらむ。
深「あぶねえっ」
「え、」
行き止まりだった。
確かに外は外だけど、下は海。
阿「潮の匂いがしたから、そうだとは思ったけど思ってたり高いなぁ」
岩「っはあ…やっと出られたと思ったら飛び込めってか」
宮「でもそうしなきゃ、どっちみち食われて死ぬ」
ラ「あーっもう！ 行っちゃえっ！」
「あっ、ラウール君っ！！」
ヒューッ、ドボンッ！って、飛沫が上がった。
うそ、ここを飛び降りるの？
阿「大丈夫。有難い事に波は荒れてないし。この壁伝いに行けば登れるところが必ずあるはずだから。それじゃ、先に行ってるよ！」
そう行って飛び込んだ。
スーッと私の隣に立ったのはさっくんで、
佐「大丈夫。阿部ちゃんのこと信じて？ ほら一緒に行こ」
傷だらけの手を見つめ、ギュッと握った。
うん、と頷く私にさっくんはにこっと微笑んでくれる。
大丈夫。この人は、この人たちと居れば大丈夫！
深「んじゃあ、みんな一斉に行くぞ！」
「「おう！！」」
.
「ぶはっ！！」
深「…だはっ、死ぬかと思った。今回はマジで死ぬかと思った」
岩「はあっ、はあっ、ほらっ、手」
海に飛び込んでから結構な距離を泳いだ私たち。
やっとのことで辿り着いた防波堤によじ登って、私を引き上げてくれたひーくんに感謝しながら、震える体を摩っているとガバッと背後から抱きつかれた。
佐「寒いーっ！！ A温めて！」
「ええ！？ 私だってずぶ濡れだよ」
阿「時間は……もうすぐ日暮れか。みんな疲れて動きたくないところだろうけど、もうひと踏ん張り頑張って」
空を見上げて阿部さんが言う。
歩きたくない。だけど、我儘も言えないからノロノロと立ち上がって歩き出す。
深「佐久間ぁ、お前動きにくいだろうが」
佐「やだっ。寒い」
ピッタリ私にくっついて歩くさっくんに注意するふっかさん。
これ実は暖を取っているようで、さっくんはさり気なくふらつく私を支えてくれてるんだと知ったのは歩き出してからだった。
足に力が入らないんだよね。
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ゆきんこ(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！はい！終わりに向かってます。これからの展開どんな風に受け止めてもらえるか不安も多いのですが決めていた事なので最後まで貫き更新頑張ります！！ (2021年8月15日 10時) (
レス) id: bf817d2202 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 終わりに向かっていってるんですね！なぜこんな世界になったのか、、また困った展開も待ってるみたいですね！気になりますっ！！^ ^ (2021年8月15日 2時) (レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - 涼菜さん» ありがとうございます！！不定期更新ですがお付き合いしてもらえると嬉しいです(^^)頑張ります！ (2021年7月29日 22時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
涼菜(プロフ) - いつも楽しみにしています！これからも更新頑張ってください(*^^*) (2021年7月29日 14時) (レス) id: ec45b950ff (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ありがとうございます！彼らも前へ進みます(^^) (2021年7月29日 13時) (レス) id: 6bfa312962 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきんこ
| 作成日時：2020年11月19日 13時
