Forest of the kaleidoscope4

仕組まれた事 ページ4

YJ「……2人の子供なら、僕嬉しい」
ほわほわ笑って言ったヨンジェ君に、郁とマークがチョップした
MK「お前ね、もうちょっと空気読みなさい、空気」
IK「今そう言ういい話系じゃないから。わかった？」
YJ「…あぃ」
ジニョンがヨンジェ君の脳天を撫でてやりながら、ジャクソンに続きを促す
JS「“才能”の予知ってさ、せいぜいその日の物じゃん。ハルモニが兄さん達の子供の性別予知出来るわけないんだよ」
YG「一族の長って意味じゃないの？ジェボム兄さんの息子なら当然長を引き継ぐでしょ」
JB「いや、そうとは限らない。長はその時一番影響力のある者が選挙で選ばれる。俺が長になったのは一族の掟や歴史に関して把握してるのが俺しか生き残ってないからだ。世襲とは限らないし、皆に認められれば女性でも長になる。実際ハルモニは先代の長だ」
Jr「つまり生まれるのが娘でも長になり得る……ユギョムの説は否定されたな」
と、なるとやはり有力なのはジャクソンの説だ
BB「……やっぱり、財閥の事何か知ってたのかな。ヨンジェ兄さんの事知ってたとか」
YJ「…お爺さん」
ヨンジェ君がはっとしたように顔を上げた
YJ「僕にここを教えてくれた駄菓子屋のお爺さん、最後に会ったのがここに来た時じゃなかったら？手紙とか、何らかの形で連絡を取り合ってたとしたら…」
JB「ヨンジェがここに来たのも仕組まれた事になる。ハルモニはヨンジェの事を知っていてここに呼びたかったんだ。きっとヨンジェの性格も、いずれ財閥に嫌気がさして出て行く事も見越した上でその人に森へ導かせた」
ジェボムは立ち上がって暖炉脇のスコップを手に取った
「ジェボム…」
JB「カプセルを掘り起こす。もし仮説が間違ってるなら、儀式が作用して箱は開かないはずだ」
箱を開けられる人を指定した場合、該当人物以外は開けられない。箱の木にも森の意思が宿るからだ。指定されなかったり、指定された人物がこの世に1人もいなくなった場合は誰でも開けられるようになる
ジェボムが出て行ったのを見送って、ヨンジェ君はぼーっとしている
JS「何ボケっとしてんだ。お前、当事者だろ」
YJ「ん……開けられるといいな」
「怖いんじゃなかったの？」
そう聞くと、ヨンジェ君は眉を下げて子犬のように情けない顔で笑った―――それでわかってしまった。この少年はどこまでも可愛らしい
YJ「ハルコさんとジェボム兄さんの子なら、幸せだなーって…」
あまりの可愛さに感極まったらしい。ジニョンが奇声を上げて抱き締めた

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