Forest of the kaleidoscope4

恩返し ページ25

Jr視点

CL「じゃぁ何だ、財閥に関して噂流したくて俺に話したのか」
「うん。財宝なんてのもほぼほぼ嘘。ただ財閥が喰いついてくれたらなって」
あまり細かい部分は話せないが、噂を流したいというとチョルは協力を申し出てくれた
CL「まず病院に噂流すだろ？ソウルから来てる人いるからその人に聞かせれば、その人がソウルで噂を流す。確実に都会で広まるよ」
「助かる……俺達サイバーに弱くてさ、ツイッターもいまいち注目されないんだよね」
CL「普段から注目されるツイートしてなかったらそりゃ無視されるわ」
俺が人間でないと知ってもチョルはあまり態度が変わらない。というより、事故直前の喧嘩によって俺が変わったと言えるかもしれない。すると彼は突然にやにやし始めた
CL「お前が合コン断るのは女嫌いだからだと思ってたけど、違うんだな」
「違くないよ、お前のお節介のおかげだよ」
CL「こないだ森にお前運んでやった時、凄い泣いてる子がいてさー…おまけに何か俺に敵愾心向けて来て。生き別れの親子レベルの号泣だからちょっと引いたわ」
泣き虫ヨンジェのおかげで俺までチョルに引かれてしまった。どう説明すべきか迷って、正直に話す事にした。これ以上隠そうにも、どうせ意味はない
「大事な子だよ」
CL「いいよもう相手が男だろうが女だろうが幸せならよかったよ存分に爆発しやがれリア充野郎」
「ヨンジェを守りたいんだ。だから協力してほしい……森の中からじゃやっぱり力が足りないんだ。もちろん危険を伴うから断ってくれて構わない」
CL「今更危険も何もあるかよ。目はもうつけられたんだ、とことんやってやるさ」
今まで俺が酷い態度をとり続けて来たと言うのに、随分優しく友達甲斐を発揮してくれる。何とも言えない俺に対し、チョルは気まずそうに目を逸らした
CL「…悪かったよ、あんな言い方して。お前の中ではいろいろあったにせよ、最終的には自分の正体ばれるリスク冒してまで俺を助けてくれた。お前がいなきゃマジで死んでたんだ。ジヨンちゃんの事は俺も悪いとは思ってるし、恩返しとしちゃ安いもんだ」
「チョル……いい奴だったんだね」
CL「遅いわ」
しみじみ言うと頭を叩かれてしまった。チョルは時計をちらりと見て言う
CL「そろそろ親父が診察の名目で顔を出す。今のうちに帰れ」
「ありがと。森に来る時は日のある内だよ、君は客人だ」
CL「わかったよ。気をつけろよ……人に見られんなよ」
「“森の子”はそんなへましない」
そう言って俺は窓を出た

ジンクス無効(煮詰まったので過去編)→←森のこと

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