検索窓
今日:26 hit、昨日:0 hit、合計:69,993 hit

秘密の手紙 ページ15

しばらく何事もなく日々が過ぎた。ヨンジェ君はいろいろ思うところがあるようだが、ジニョンが宥めたおかげで今は落ち着いている。タンさんからは連絡もなく、財閥で何が起こっているのかもわからない状況だ
朝食の後、ジェボムが家中をひっくり返しだしたので声をかけた
「ジェボム?」
JB「タンさんやユギョム達に任せていられない。もしヨンジェが森に来たのが仕組まれた事なら手掛かりが残ってるはずだ。ハルモニは晩年森から滅多に出なかったから、きっと駄菓子屋とは手紙でやりとりしてる。ハルモニが捨てるはずがない」
地中の箱に入っていた手紙は全く無関係だった。ソウルの友人らしき女性からの手紙で、住所は私書箱だった。内容もハルモニの体調を気遣うものや自分の孫の事などで、何故埋めたのかがわからない
JB「ハルモニはどこまで仕組んでたんだ……ッそもそも何でヨンジェを森に来させた。俺の弟だからか?」
「落ち着いて……ひっくり返したって出て来ないわ。“ひみつごと”でないなら私やヨンジェ君がわかるはずだもの」
JB「森が隠す事だってある。森はヨンジェを手放す事を何より恐れてる。考えてみろ、あいつ今までも何度も家出してる。行動力だけは無駄にあるんだ……あいつが知ったら飛び出して行くような内容なのかも」
ジェボムの言葉に思い付いた。先日出た仮説に基づく考えだ
「もし……もしハルモニが駄菓子屋さんから聞いてヨンジェ君のその性格を知っていたら、きっと隠したはずよ。ハルモニは森と同化してたから同じ事を考えるはず」
JB「というと?」
「手紙を埋めたのには理由があるはず。暗号か何か……手紙の本文には意味はないのかも」
そう言った瞬間、ヨンジェ君が何やらペンとキーホルダーを持って飛び込んで来た
JB「聞いてたのか」
YJ「その答え、ここにあります」
そう言って彼はそこらの紙をペン先で引っ掻いた。しかし何も書かれていない。そこにキーホルダーを向け、ボタンを押した
JB「…ッ」
YJ「セットで売ってるおもちゃです、お爺さんの店で買った。透明なインクをブラックライトで照らすと文字が浮かび上がる。これでやりとりしてたんだ」
工房の外で風が強まった。思わずヨンジェ君の手を握る
森やハルモニが恐れたように、彼が出て行かないか怖いのだ。“ひみつごと”が証明した、彼は私達の大事な子供だ
YJ「手紙の裏に本文がある。僕達が子供だった頃、何があったか書かれてるかもしれません」
ジェボムは青い顔でキーホルダーを受け取った

まじない→←啓オンニの番外編:MITTENS



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
114人がお気に入り
設定タグ:GOT7 , JB , ヨンジェ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

くたろまりあん(プロフ) - ゆうさん» 最近更新停滞気味な上に久々の更新が番外編、コメ返まで遅れてまことに申し訳ない限りです(涙)ムネアツをお届けできていたなら嬉しいです!!頑張って話を続けますので、これからも温かく不肖くたろを見守って下さい!! (2016年4月28日 17時) (レス) id: e40acf0397 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - こんにちは!初めまして!くたろまりあんさんのForest of the kaleidoscopeがとてもすばらしくて、もう何度めかは分からない程には1~現在まで振り返りは読み返してます。今までずっと静かに静かに読んでましたが、もう押さえ切れません。素敵なムネアツあざます!!! (2016年4月24日 14時) (レス) id: 2bedd12a2f (このIDを非表示/違反報告)
くたろまりあん(プロフ) - 醤油ベースさん» いいんですよ、私もそう書いてましたから(笑)今回彼がジニョンを守っていたというのは今朝思い付いたばかりなんで(笑) (2016年4月6日 18時) (レス) id: e40acf0397 (このIDを非表示/違反報告)
醤油ベース(プロフ) - 今までチョルの馬鹿って思っててごめんなさい…。 (2016年4月6日 16時) (レス) id: 35dfa964ba (このIDを非表示/違反報告)
くたろまりあん(プロフ) - kafuさん» 財閥といったらあれでしょう(笑)…ご自愛くださいませ(笑) (2016年4月5日 15時) (レス) id: 25f472dd75 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:くたろまりあん | 作成日時:2016年1月21日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。