両家の顔合わせ ページ41
ミンギュ視点
「人類の危機を乗り越え戦争を回避し」
「……」
「ようやく一息つけて、ヒョンも珍しく休暇を受け入れてくれて」
「俺がいない間はキュヒョンさんが基地を預かってくれるから」
「キュヒョンさんから逃げるためとはいえデートに誘われてすごぉーく嬉しかったのに」
俺が拳を握りしめ震えていると、ヒョンは申し訳なさそうに肩にポンと手を置いた
「ミンギュ…すまん、ジョンハンに頼まれてな」
「両家の顔合わせ立ち合いってどういうことだよーっ！！」
ジョンハン兄の結婚のニュースは瞬く間に基地を駆け巡り、彼の休暇最終日、同じく休暇の俺達でお祝いしようということになった。だがヒョンには予定があるという。それがこの両家の顔合わせだ
JH「超久々に家族と会うんだぞ、それもちょっと気まずい関係の。レフェリーが欲しい。じゃないとヌナの前で醜態晒す」
「いつもみたいにクプス兄かジョシュア兄呼べばいいじゃん」
JH「クプスは別の用事、シュアはジェイの部屋から出てこなかった。頼むよミミ兄、俺の監護権最終保持者はヒョンでしょ？ヒョンも俺の親みたいなもんだよ」
「俺イェウンさんたち知ってるけどな。普通に応援してるぞ」
ミミ兄はイェウンさんが今日のために店を閉め用意してくれたご馳走をガン見している。早く食べたいらしい(だがハニ兄が“食ったら寝る”と言ってまだ食べさせないのだ)
「お前の親俺会ったことあるけど、普通にいい人たちだったぞ。このご時世そういう親がどれだけ貴重かわかってんのか」
JH「普通の親には普通の親の厄介さがあるんだよ。考えてみて、俺とヌナの結婚。釣書的に」
片や血族戦闘員(死にかけたことは数知れず)、片や子持ちの未亡人(夫は遠回りな自死)。なるほど、結構アレだ
「んなこといったら上司で年上で戦闘員でわけあり過ぎて釣書オール黒潰しの俺はどうなる。本名すら名乗れない俺をミンギュの両親はたった一日で受け入れてくれたぞ」
JH「それはミンギュの両親が変わってるんだよ。だってミンギュの親だよ」
「ヒョンそれどういう意味」
「失礼なこと言うな。否定はしないが」
「ミミ兄」
「心配するな。イェウンさんが矛先になることはないと思うよ」
ミミ兄はそういって溜息をついた。ジョンハン兄は怪訝な顔だ
JH「何で？」
「俺がいるからだよ」
JH「仲裁してくれるって？それは助かる」
「そうじゃない。矛先は俺に向くって言ってんだ」
ミミ兄は心底嫌そうな顔で目の前のエビフライをつまんだ
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作者名：くたろまりあん
| 作成日時：2018年2月19日 23時
