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奴を狙う者 ページ23

スングァン視点

JH「いやー手強い。ここまで吐かないとは思わなかった」
ジョンハン兄が疲れ切ったように突っ伏した。バーノンがドーナツを差し出すと、それを食べながら言う
JH「ゆさぶりをかけてみたけど、どうやらあいつ現時点ではカン・ドンチョルの手下じゃないみたいなんだよね」
「えっ…違うの?」
JH「妙にカン・ドンチョルを恐れてるみたいでさ、口を割らないのも報復を恐れてって感じ。まぁ時間の問題でしょ。今ミミ兄が尋問してるし」
と、ちょうどそこで司令が戻ってきた。調書を持っている
「俺にもドーナツくれ。なんとなく全容が見えてきたぞ」
JH「嘘でしょ、もう?俺がどんなに追及しても吐かなかったのに」
「婚約ムードでふわんふわんしてんじゃねーのかお前。甘いんだよ尋問が」
たぶんそれはないだろう。イェウンさんが巻き込まれた事件でジョンハン兄が手を緩めるはずがない。司令の尋問がハイパーなだけだ
「カン・ドンチョルの狙いは金でも武器でもない。あの男、元々はマ・ヨグンの中まで一緒に金を盗んだらしい。だがマ・ヨグンに見捨てられたせいで組織に捕まった。何が何でも盗まれたものを探し出してマ・ヨグンを殺せと、そうしなければ命はないそうだ」
VN「でも地下には金と武器しかなかったでしょ。悪徳業者、ハニ兄にぼこぼこにされても隠すようなもの見つけたのかな」
「いや、隠し場所が違うんだ。あいつらいざ捕まった時の保険にカン・ドンチョルの裏帳簿を盗んだらしい。金の流れ、不正献金、さらには刑務所長への賄賂の記録。表に出ればカン・ドンチョルは一生お天道様を拝めないような記録がごろごろ。必死になって探してるのはそれだ。だが実際隠したのはマ・ヨグンで、隠し場所もやつしか知らん」
なるほど。借金取りの狙いは金と武器、カン・ドンチョルの狙いは盗まれた情報とマ・ヨグンというわけだ。だがそうなると厄介だ
JH「カン・ドンチョルは今頃必至だよ。組織力を考えたら借金取りなんかあっという間に潰される。借金取りの連中もそうそう地上には上がって来ないでしょ」
「マ・ヨグンは借金取りに捕まってて、その借金取りはマ・ヨグンを奪われまいと必至だろう。大事なカードだ。そいつがいればカン・ドンチョルを強請れるしな」
「…司令、つまり?」
「俺達は借金取りを見つけてマ・ヨグンを奪い、カン・ドンチョルの一味をやっつける必要がある。覚悟しろ、忙しいぞ」
僕たちはいっせいに天井を仰いだ
JH「ソウンさんの引き…」

おめでとう、爆発しろ→←肝っ玉と観察力



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作者名:くたろまりあん | 作成日時:2018年2月19日 23時

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