カン・ドンチョル ページ17
スングァン視点
「カン・ドンチョルはオ・スンファンが率いる麻薬組織の大物で、カーレースを開催しては腕の立つドライバーを運び屋として雇っていた。最後のレースで優勝したのがうちの副司令だ」
マ・ヨグンの愛人の聴取は済ませ、現在拘留中だ(大麻を所持していたのでどのみち逮捕だ)
VN「逮捕したんでしょ？確かその後あのトンネルで…」
「リー・フェイファンが秘書に盗まれたチップを買ったオ・スンファンが麻薬と一緒に運んでいたんだ。で、雇われたドユンが出てくるんだが、それはどうでもいい。問題はカン・ドンチョル率いる組織の方だ」
オ・スンファンは逮捕しに行った際発砲したため射殺された。カン・ドンチョルは逮捕され、現在刑務所だ。ファイルによれば刑務所の中でも組織を作り権力を握っているらしく、何らかの方法で外部に指示を出しているという疑いもある
「組織は解体されたが完全とは言えない。カン・ドンチョルが再興した可能性が高い。逮捕を予期してどこかに武器と金を隠しておいたんだろう」
JH「マ・ヨグンはそれをねこばばしちゃったわけね」
「どのみち面倒なことになったぞ。シェルターは連中に相当恨まれてるはずだ」
するとバーノンがホワイトボードを眺めながら首を傾げた
VN「襲撃した男はイェウンさんに“旦那はどこだ”って聞いたんだよね？つまり彼女をマ・ヨグンの愛人だと思ってた」
JH「それだけで万死に値するけど、それが？」
VN「そもそもあの店の住所はキム・ジョンアから聞いたんでしょ？その店には彼女がいないってわかってるはずなのに、何でそんな言い方したんだろう」
JH「……確かに。雇い主がわざわざそう聞くように言ったんだ。建物が人手に渡ってるってわかってるはずなのに何で…」
「愛人がもう一人いたんじゃない？」
僕が何の気なしにそういうと、3人がばっとこちらを向いた。何で僕がちょっとひらめくとそんなに反応するんだ
「あの土地の所有者を調べて女性だと知った。連中はマ・ヨグンがもう一人の愛人に土地を維持させてると思ったんだ。つまり本当に狙われてたのはイェウンさんじゃなくて、土地の所有者であるソウンさんの方」
「もしその説が正しければ、マ・ヨグンの隠れ場所がわかるかもな」
司令はそう言って僕の口に月餅を押し込み、髪をぐっしゃぐしゃに撫でた。なんて雑な褒め方だ
「ジョンハン、お前はソウンさんに何か怪しい出来事がなかったか聞いて来い。俺達はそのもう一人の愛人ってのを突き止めるぞ」
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作者名：くたろまりあん
| 作成日時：2018年2月19日 23時
