色の見えないあなたと共に…【アナタシア】本編1 (ページ47)

今日:13 hit、昨日:4 hit、合計:27,273 hit

第44話ページ47

まりんside

初期メンバー3人で集まるのはまあまあ楽しくて、自分を真の意味で理解してくれるのは、多分あの二人だけなのだろう。

まりん「はぁ…はぁ…。」

しかし、そんな信頼関係とは裏腹に、別のことを考えていた自分もいる。

…最近胸の奥が苦しくなる回数が妙に増えてる気がする。

病気？とも思ったが、さすがにそんなことはない。

何か共通点はあるのか、何が原因なのか、自分のことなのに分からないことをここ何日か探っていた。

そして…多分だけど、今日、大体のことは見えた。

信じたくはないけど、きっとそれが本当の自分の思いなのだろう。

そんなことを思いながら適当に歩いていると、後ろから急に声をかけられる。

芝健「はぁ…これ、忘れ物。」

忘れ物…そう言えば、これ鞄の中になかったかもな。届けに来たのか。

まりん「ん、ありがと。じゃあまた明日。」

芝健「待って。」

俺が踵を返して家に帰ろうとした所、健に止められた。

まりん「ん？」

芝健「話したいことがある。ちょっと来て。」

そう言われると腕を引かれて近くの公園に連れてこられた。

まりん「急に何。(笑)ここまで来る必要。(笑)」

微笑しながらそう言う。

芝健「んーまあ、あそこでも良かったんだけどさ、何となく…ね？(笑)」

何がだよ…。

まりん「で、何？」

すると健は少しだけ真剣な表示になる。

芝健「…まりんってさ…。」

1拍置いて健は言った。

芝健「Aのこと、好きだよね？」

まりん「は！？」

思わず俺らしからぬ大声が出る。

まりん「まあ…親友とs(芝健「そうじゃなくって。異性として。」

まりん「は？」

また思わずそんな声が出てしまう。

芝健「あれだよね…ゴールデンウィークの1日目から様子がおかしくて…で、今日は完璧に変だった。…自分で気づいてるか知らないけど、Aこと好きだよね？」

…まあ、事実だけど。

図星をストレートにどつかれた。

まりん「え…い、や…//」

芝健「隠すなよ！16年の仲なんだしさぁ？」

この煽りがウザイのに…。

まりん「っつ…確かに…好き…だと思う。胸の奥の方が…苦しくなることが多々あるから…。」

言っちゃったなぁ…。

芝健「やっぱそうなんじゃん。…まあ、まりんならいいと思う。俺よりも…しっかりしてて、頼り甲斐があって。…まあ、告白するかどうかなんて自由だけど。」

告白なんて考えたことも無い。

まりん「とりあえず！今日は帰る！」

芝健「(´・ω・｀)バイバイ！」