色の見えないあなたと共に…【アナタシア】本編1 (ページ21)

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第20話ページ21

Aside

次の土曜…よりも先に、翌日の金曜日の話だ。

いつも通り、2人と一緒に登校して、睨まれながらも教室に向かう。

幼馴染といて、そんなに悪いのかなぁ…。

まだ人数の少ない教室の中、教科書などを机の中に入れて鞄を机にかける。

椅子に座ってまたいつもの様に窓の外を見ていると、女子の1人に腕を強引にひかれた。2日連続で強引に腕引かれるって何事やねん。(唐突な関西弁)

校舎の裏の(？)出入口の方に連れていかれる。

校舎裏の人目のつかないところだ。

1人に引かれたとはいえ、その他4人がついてきていたため、1対5だ。

A「…何。」

冷たく、強がった声でそう言うけど、その声の芯はやはりブレブレだった。

女子1「最近お前、学園のイケメン6人と仲良いよなぁ？」

口を開けばこれだ。もうウザイ。

A「はいはいそうですね。で、何。」

女子2「先輩達と仲良いからって、調子乗んなよ！」

殴られかけたが間一髪で避ける。

A「3年の2人はともかく、2年の2人については先輩だなんて思ってないんだけど。…親友だし。」

女子3「ほーんと、こいつと幼馴染だなんて、可愛そうだね、健太先輩と海斗先輩も。幼馴染だからって親友のように振舞ってさ。知ってる？ホントは2人とも嫌がってるんだよ？」

なんだ、ありがちのそういう作戦ね。

A「…それはないかな。あの二人…特に健に関しては、おかしい程に友達想いだから。」

女子4「はぁ…お前のことで先輩2人の仲が引き裂かれそうになってるの知ってんの？海斗先輩がもうやだって言って。」

いやどんだけ嘘下手なの？馬鹿なの？

私今日の朝もあったけどそんなこと一切なかったよ？

A「それは私のことを嫌がってる以上にないことだと思う。あの二人は…特にまりんの方は、確かに私のことも大切に思ってくれてるんだろうけど、健のことを1番に思ってる。生まれた時からの仲だから…私との絆なんかより数百倍は硬いと思うよ。苦しみを理解できない自分を悔やんで、健のことをどうにかいじめに合わせないようにって。」

同性愛かっておもうほどに、まりんは健の安全を願ってる。

最近Tiaraの人達に夫婦とか呼ばれてるのもそのせいだろう。

女子1「お前なんかが2人のこと語ってんじゃねぇよ！ちょっと仲良いからって、自分が特別だなんて思うなよ！」

そう言って5人からの総攻撃が始まる。

結局理不尽なのだ。