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深澤side
俺は佐久間を守れなかった罪悪感でいっぱいだった。
気を失った佐久間を抱きしめたまま、離さなかった。
岩｢ふっか、帰ろう。1回佐久間俺がおぶっていい？｣
深｢…うん。…お願い。｣
岩｢ん、ありがとう。｣
帰ってきた俺らの姿を見て、康二がオロオロ。
向｢さっくん？どーしたん？やられたん？｣
何も言わない俺に代わって、阿部が話してくれた。
その間にベッドに佐久間は寝かされた。
今度はベッドから俺は離れなかった。
佐久間、苦しそう…。
熱はない、むしろ少し冷たい。
顔色悪いのは大量出血したからだろうな。
阿部の説明を聞き終えた康二がベッドの横に来た。
泣いて顔がぐちゃぐちゃ。
向｢ふっかさんっ、俺っ、俺が、さっくんの薬作る！
人間に…戻す薬は難しいと思うから先に血の薬作る！｣
深｢…うん、お願い。｣
向｢さっくん、待っててや！俺頑張るからな！
その前に起きて俺とまた喋ってや！｣
その時、佐久間が唸り出した。
深｢康二離れて！｣
向｢えぇっ？さっくん？｣
深｢佐久間！しっかりしろ！みんな、気をつけて。｣
佐｢ヴゥー！っく、｣
岩｢念のために俺が抑えとく！ふっか、声かけお願い。｣
深｢佐久間！お願い！目を開けろ！｣
俺は必死で佐久間に叫んだ。
しばらくすると佐久間の目が開いた。
が…
佐｢ヴワァッ！｣
照を突き飛ばして、俺に馬乗りになった。
岩｢なんて力…ふっか！｣
血に飢えた状態で起きるって言ってたな。
…飲め、俺の血を飲め！
向｢ふっかさん！逃げてぇ！｣
佐｢ヴワァー！｣
佐久間は鋭いキバを出して、俺の首に近づいてきた。
痛みを覚悟して目を瞑った。
一向に痛みが来ないので、目を開けると…
噛む寸前のところで、耐えてた。
深｢佐久間、我慢しなくていいよ。十分頑張った。｣
佐｢フーッ、フーッ、ヴァアアアアアア！！！｣
阿｢佐久間、しっかりして！｣
佐久間は俺から離れると、勢いよく倒れた。
さっきより呼吸も荒く、青白い顔をしてた。
阿｢佐久間、これ飲める？｣
深｢阿部ちゃん、スプーン貸して、口に入れてみる。｣
阿｢分かった。これスプーンとアルの血。｣
深｢佐久間頼むから飲んでくれ。｣
一口飲ませるともっとと言うように、
手を宙にヒラヒラさせて血を探しているみたい。
水筒を口に当てるとそのままグビグビ飲み始めた。
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作者名：るー | 作成日時：2022年7月28日 23時
