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佐久間side
1週間後
半日休みをもらって、またお屋敷に来た。
あのヴァンパイアに会えるだろうか？
カーネーションを見に行けば会えるかな？
佐｢あれ？カーネーションがない…。｣
ヴ｢こんにちは。｣
佐｢あっ、こんにちは！カーネーションが…。｣
ヴ｢枯れちゃったんだよ。花はすぐに枯れる。｣
佐｢…枯れる？｣
ヴ｢簡単に言うと死んじゃったのかな？
花は綺麗に見せる期間が短いからね。｣
佐｢そうなんだ。｣
ヴ｢今日はなおみの話を聞きに来たの？｣
佐｢それもあるけど、俺あなたのこと何も知らない。
教えてくれる？｣
ヴ｢もちろん。僕はアル。
見ての通り、ヴァンパイアだよ。
一応貴族だから結構自由にさせてもらってる。｣
※以下アルを『ア』とします。
佐｢一応？｣
ア｢だって、貴族って紹介するのあんまり好きじゃ
ないんだよね。それに、近寄り難いイメージない？｣
佐｢うーん、確かに。｣
ア｢ははっ。正直だなー。｣
佐｢…ごめんなさい。｣
ア｢いいよ別に。｣
佐｢なんでアルは母ちゃんと友だちになったの？｣
ア｢10年前に初めてなおみに会った時、僕はここで
時間を潰してた。そしたら大介みたいになおみも道に
迷ってここに来た。さすが、親子だよね。
その頃は不思議だった。
普段なら悲鳴をあげて逃げる人間が、ニコニコしながら
僕に話しかけるんだもん。どうしたの？って。
色んな話をするうちに花の話を聞いて、そこから花を
育て始めたんだよ。｣
佐｢それじゃあ、なんでこの世界に花があるの？｣
ア｢なおみが持ってた種もあれば、ここで開発した種も
ある。他の貴族たちには怒られたけどね。笑
お前の趣味に研究員を使うなって怒鳴られたよ。｣
佐｢そうだったんだ。｣
ア｢今は育ててできた種を植えて、またできた種を
植えて育ててる。｣
佐｢毎日は無理だけど俺も手伝っていい？｣
ア｢辞めといた方がいい。守れる自信がない。｣
佐｢守る？なんで？｣
ア｢人間と仲良くすることをよく思ってないからね。
任務として仕事は頼むのに、仲良くはダメみたい。
それに水があっちの井戸にあるんだよ。
だから、何かあった時守ってあげられないかも。｣
佐｢言っていいのか分からないけど、俺SnowManの
攻撃部隊だよ。そんな簡単には殺られないよ。｣
ア｢きっと優秀なんだろうね。でもダメ。
僕の友だちをもう失いたくない。｣
佐｢アル…。分かったよ。｣
ア｢また、お話しよう。待ってる。｣
佐｢うん、またね！｣
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作者名：るー | 作成日時：2022年7月28日 23時
