すのさんしんどいマン2

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阿部side




宮｢おはようございます。よろしくお願いします。｣

阿｢おはようございます。っ、｣

いつもは気にならない埃っぽさが、気になる。

俺はできるだけ喉を刺激しないように話した。

宮｢どうもー！SnowManの宮舘涼太です！｣

阿｢阿部亮平です。｣

宮｢もう少しでライブが始まるということで、
非常に楽しみですね？｣

阿｢そうだね。盛りだくさんなライブになりましたね。｣



宮｢さぁ、オープニングオークはここまでにして。
阿部、次のコーナー行きましょう！｣

阿｢っ、(フルフル)｣

もう、話せば咳が止まらなくなりそう。

目で舘さんに訴えた。

宮｢ん、分かった。すみませーん。｣

その後、舘さんがスタッフさんと話して

少し休憩をもらえることになった。

宮｢阿部、歩ける？楽屋に戻ろう。｣

阿｢(コク)｣

俺の遅すぎる歩調に合わせて、ゆっくり歩いてくれた。

宮｢あっ、自販機がある。温かい飲み物あるかな？
俺、買ってくるから先戻ってて？｣

やった方がよさそうなことを考えてくれる。

もう少しで楽屋に着く時、

曲がり角からスタッフさんが飛び出てきた。

ドンッ！

やばいと思った時には遅かった。

ス｢すみません！すみません！｣

慌てていたのか、謝りながら走って行った。

俺は尻もちをついて、限界を迎えてしまった。

阿｢はぁっ、ヒュッ、ケホッケホッ、ヒュッ｣

吸入器を取ろうとポケットに手を入れる。

え？

ない。

持ってきたはずのものが、見つからなくて焦る。

阿｢ゲホッゲホッ、ヒュッ、ゲホッ｣

宮｢阿部っ？間に合わなかった？吸入器は？｣

阿｢(フルフル)｣

宮｢え？俺、持っていくところ見たけど？
なくなったってことか？…あった！｣

少し離れたところに落ちてたみたい。

呼吸を整えやすいように、上体を起こしてくれた。

宮｢阿部、せーので吸える？いくよ、せーの。｣

タイミングよく、薬を吸えたみたい。

阿｢ケホッケホッ、…ふぅー、ケホッ｣

宮｢ちょっとずつ落ち着いてきたね。｣

阿｢ケホッ、ありがとう。｣

宮｢うん。楽屋でゆっくりして戻ろうか。｣

ここでやめようって言わないのが、舘さん。

無理なら自分で言うって信じてくれてる。

しばらく休憩させてもらって、だいぶ落ち着いた。

阿｢舘さん、もういける。ありがとう。｣

宮｢よし、いこうか。｣

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