【第五人格】物理的災害【探鉱者】

Seventh ページ8

「ゲームってそう言う感じなのか…もぐ、辛そう…」

「大丈夫よ。慣れれば問題ないもの」


ふわふわのスクランブルエッグを口に入れながらエマちゃんとマーサさんにゲームについて教えてもらっている。

逃げる側のサバイバー、追う側のハンターに分かれるゲーム。

1ゲームサバイバー4人、ハンター1人でプレイする。

サバイバーはステージの何処かにある暗号機を解読する。

指定された数だけ解読して、ゲートを開いて逃げる。

サバイバーはハンターに何度か攻撃されるとダウン状態になってしまう。

ダウン状態になると移動以外の行動ができなくなる。

その状態からハンターはサバイバーを風船で吊るし、ロケットチェアまで連れて行く。

サバイバーはロケットチェアに座らされてから数秒後に飛ばされる。

3人以上逃げれたらサバイバーの勝利。2人逃げれたら引き分け。1人だったら敗北。

一通りの説明を受けたが、言葉で聞いてみてもやはりあやふやな部分も多い。

複雑だなぁと思いながらバターがたっぷり塗られたトーストをさくりとかじる。おいしい。

紅茶をゴクリと飲んだエマちゃんが私に話しかけてきた。


「あとはAの外在特質も確認しないとなの！」

「外在特質…？」

「外在特質っていうのはのその人だけが持っている特徴なの！！」

「私の場合は信号銃を初めから持っていて、ハンターに向かって撃った時他の人が撃った時の比べてハンターの気絶時間が増えるっていうもの」

「信号銃って…あれか…」


マーサさんが信号銃というワードを出すと私の脳裏には先ほどの事件が思い出される。

しかし本来ならハンターに向ける信号銃をサバイバーに向けたというのは如何なものなのか…。

ノートンさんに当たってたらどうなってたんだろ…エミリーさんのところに直行コースなのか？

そんなことを考えながら返事をする。


「試合に行く前に確認するね」

「そういえば今日の試合って…」

「あ…そうだったの…！！」


マーサさんが今日の試合のことを口に出すと、エマちゃんの顔がはっ…と青ざめたような顔になる。

そういえば今日私は初試合があるらしい。

部屋にあった手紙にそう書いてあった記憶がある。あ、このサラダおいしい。めちゃくちゃシャキシャキだ。


「なにかあった？」

「実は…初めて来た人は一斉にやることになっているの…」

「あ“っ」


エマちゃんの言葉で全てを察してしまった。

今日の試合、ノートンさんと一緒だ。

時すでに遅し。

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