【平和組】泣いても無駄だよ。【つ.わ.は.す】 (ページ5)

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【はじまり】side:P ページ5

「この子かわいいね」

それがAちゃんに対しての第一印象。
眠っている彼女は天使みたいに儚げで今にでも翼を生やしどこかへ飛んで行ってしまいそうだった。

「ふーん。つわはすくんの同僚でレトさんの元同級生でキヨくんの元カノねぇ…」

僕だけ無関係じゃないか、なんて少し疎外感を感じながら彼女を見る。
すごくかわいいのだけど、「みんなで取り合うほどか？」というのが僕の感想。

でも実質つわはすくんが拉致っちゃってるし、二人はそれに対して怒ってるし、
やはり彼女には何か惹かれるものがあるのだろう。

今の僕には到底理解できそうにないのだけれど。
でも、

「んー、僕も混ぜてよ。一人だけ仲間はずれなんて悲しくない？」
「でもP-PはAに対して何の感情もないんだろ！？」

キヨくんがそう怒鳴ってくる。
うーん、まだ昔のこと引きずってるのかなぁ。

「感情かぁ。あるよ、好奇心。」
「んだよそれ！」
「別にいいんだよ。三人が拉致って軟禁しようとしてること警察に言っても。」
「っ…！」
「でも友達のよしみってやつで共犯者覚悟で内緒にしてあげてるの。
だったら少しくらい楽しませてもらわないと割にあわないでしょ？」

三人は無言になる。
つわはすくんは何か考えてるし、キヨくんは僕をにらんでくる。
レトさんは少し心配そう。

少しすると首謀者であるつわはすくんが口を開いた。

「その条件、飲むよ。」
「やっぱりつわはすくんは頭いいね。」

Aちゃん。
不思議な生活が始まるよ。

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