while moving ページ23
各々がコスチュームに着替え
バスに乗り込む。
先日のマスコミ騒ぎの時に大活躍して
委員長に選ばれた飯田くんが
はしゃぎ倒してちょっとかわいい。
どこ座ろうかな、
一番最後に乗り込んだAは
空いている席を探す。
本当はしょうとくんの隣に
座ろうと思っていたが、
あのあと何故か彼は拗ねてしまい
バスの端っこで峰田くんと座ってしまった。
立ってるのでいいか。
空席は見つけたがなんとなく
座りたくなかったので
そのまま立っていることを選ぼうとすると
「あ、大沢ー、
こっちの席空いてるぞ？」
上鳴が自分の隣を指差して
Aに言った。
『あ…うん、ありがとう。』
そこはさっき自分が座りたくないと思った席だった。
というのも、その席の真後ろは爆豪勝己。
彼は黒とオレンジのコスチュームに
大きな手榴弾のようなものを腕につけた
格好で踏ん反り返っていた。
座る前、じとっと少し彼を見つめると
フンッと大袈裟に顔を逸らされた。
『…』
ぽすっとその席に座ると
上鳴が話しかけてきた。
「大沢はコスチューム着ないんだなー」
『うん、実はまだ作ってなくて。
どんな格好でもいいかなって。』
「へぇーでもコスチューム着た方がさ、
こう…盛り上がんねぇ？」
『あぁ、そうかもね、盛り上がるかもね』
「大沢はどんなコスチュームのヒーローになるんかなぁ」
自分が将来ヒーローになっている姿を想像されて
少し照れくさい。
そっか、盛り上がるのか。
なんとなく、なにも思いつかないということにして
作ってなかったコスチューム。
Aは自分の将来を想像して、
年相応にわくわくした。
帰ったら考えてみよう。
彼の話のおかげで後ろの席の人のことは
全く気にせずにバスの中を過ごした。
「お前ら、そろそろ着くぞ。」
ゆらゆら揺れてるバスが曲がると
相澤先生が言った。
窓からは大きなドームが見えた。
…あれが、校外練習場。
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pikaito00(プロフ) - やっとここまで読み終えました(^ ^)とても面白いです！続編まってます(^ ^)♪ (2020年6月28日 13時) (
レス) id: 158c9172ac (このIDを非表示/違反報告)
ぬっこ(プロフ) - 面白いっ！続きが気になる...更新楽しみにしてます！ (2020年6月7日 13時) (レス) id: fb813ea952 (このIDを非表示/違反報告)
pikaito00(プロフ) - とても面白い小説に出会えました…！！！すごく好きです…^_^ご無理なさらずに頑張ってください！！ (2020年5月31日 21時) (レス) id: 158c9172ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たったらぽー | 作成日時：2020年5月23日 0時
