【Offesa, pigrizia】~二人の物語~ (ページ2)

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~Second day~ ページ2

「＿ふぅ」

つまらない学校が終わり、剣の修行をしているうちに、辺りはすっかり暗くなっていた。

そして、足は自然とあいつの元へ向かっていた。

冷たい風が頬を掠める。

あいつは風邪を引いていないだろうか。

外に出られないのなら、病気かもしれない。

身体を壊してはいないだろうか。

昨日会ったばかりなのに、何故かあいつの事ばかり頭に浮かぶ。

「よっ＿と、」

高く立派に育った木に登り、あいつの部屋の窓の前で止まる。

サァッ＿＿

優しく風が吹く。

本を読んでいた少女は美しく髪をなびかせ、ゆっくりとこちらへ顔を上げた＿。

「よぉ、元気かぁ？」

少女は驚いた様子で、目を少し見開く。

まるでサファイアのような美しい瞳と、銀色に輝く鋭い瞳が交差する＿

そして、少女は桜色の可憐な唇を薄く開く＿＿

しかし、

『＿＿どちら様ですか？』

「＿っ」

可憐な唇から発せられた言葉は悲惨なものだった。

「＿覚えて、ないかぁ？」

『何処かでお会いになられましたか？』

「＿昨日、」

『＿？』

「昨日の事、覚えてないかぁ？」

『＿＿』

ズキンッ＿

ズキンッ＿

『＿泣かないで？』

「＿っ、」

少女の白く綺麗な手が少年の頬に触れる。

「＿泣いてねぇ」

『でも、泣きそう』

「＿平気だぁ」

『＿悲しそう』

『＿私のせいなら、ごめんなさい』

『私＿』

『＿＿寝ると、記憶が無くなるの』

「＿っ、」

「＿悪かったなぁ」

『あのっ、』

「＿？」

『明日も、来て貰えますか？』

「＿だがなぁ」

『私、もっとあなたのこと知りたいです！』

そう言うと少女は、ベッドから急いで降り、側にある机の引き出しからペンと手帳を取り出した。

『ここに、毎日あった事を書くんです』

『何も覚えてないよりはいいと思うんです！』

『＿＿どうですか？』

「＿"明日も" 、じゃねぇ」

『え、あ＿＿ごめんなさい、やっぱり迷惑ですよね＿』

「違ぇ、」

『え？』

「明日だけじゃねぇ、」

「次の日も、明後日も、一週間後も、一年後も、それから先だって」

「いつだって、来てやる」

『っ、ありがとう、ございます＿』

「うお"ぉい、泣いてんじゃねぇぞぉ」

『＿泣いてないです』

＿俺は、諦めねぇぞぉ！！