誕生日を祝おう!その七(番外編的なもの) ページ14
「どっちに用事がある?」
表情のない顔のまま訊いてきた
え、ちょっとこれ、団子食べに行きたいですって言いづらいぞ
私はイタチさんの方を向き 話した
「えっと、また今度でいいです」
「今話せ」
何で今?!
疑問に思いながらも話すことにした
「言いづらいんですけど、イタチさんと甘味処でお団子食べたいなーと思いまして。あ、別に気にしなくていいですから!」
自分で気にしなくていいと言っておけば、断られても精神ダメージが軽減される気がした
にしても恥ずいな
「そうか。ひきとめて悪かったな」
イタチさんはそう言い、私から目を離した
私は部屋を出た
その時、部屋から話し声が聞こえた
なんとなく気になったので、悪いとは思いつつもその場に立ち尽くし聞き耳をたてた
━━私もご一緒してよろしいですかね?
━━好きにしろ
……何のこっちゃ
あ、もしかして……
少し期待をしながら自室でダラダラ過ごすことにした
数時間後━━
ドアをノックする音が聞こえた
「どうぞ」
私がそう言うとドアが開かれた
開けたのはイタチさんだ
そしてなぜか隣にいるのは半魚人のおっさんである、本人には内緒である
「行くぞ」
待ってましたー!
はい、と言いながら私はイタチさんの方へ駆け寄った
どうやら目的地はアジトから少し離れたところにあるらしい
ということで不本意ながらもイタチさんにおぶってもらうことにした
私と彼らでは運動能力の差がありすぎてすぐに距離が広がるだけだ
「ありがとうございます。大丈夫ですか?」
「ああ、問題ない。しっかり掴まっておけ」
う〜ん、紳士だ
感激しながら、言われたとおりにしっかり掴まることにした
振り落とされたら大変だからね
目的地に着くまでの間、すごい速さで駆けていく二人の様子を見ていた、わけではなく、ずっと目を瞑っていた
風があまりにも強かったから目を閉じていた方が安全だと思ったんだよね
目的地、甘味処に着いたので早速注文をした
私たちはこしあん団子を注文した
お、きた
食べてみると甘くておいしかった
あんこはつぶあんよりこしあん派なのだ
こしあんて舌触りがいいんだよね
ゆっくり味わうつもりがあっという間に食べ終えてしまった
二人の方を見ればまだ味わっている最中だった
私は二人が食べ終えるのを待った
そして食べ終えた頃、
「それにしても団子が食べたいとは、気まぐれか何かか?」
とイタチさんに言われた
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作者名:ナナリー | 作成日時:2015年5月30日 21時