ペット……？

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いやホントに知らなかった。びっくりした。
ただのよくある出会い系サイトの金取るバージョンかと思ってた。まさかこんな風に、身体を売ってお金を稼ぐ人がいるなんて。





さっきの伊野尾君の虚ろな目。ホントはあんなこと思ってないはず。誰だって自分の身体を売り続けていたら心も身体も疲れるしやめたくなる。俺だったら精神病んで死ぬかもしれない。



伊野尾君だってさっき泣いてたし。俺が泣かせたわけではない、はず。







ハッと我にかえって目の前に座ってる伊野尾君を見る。
するとさっきの虚ろな目が嘘のように微笑みに変わってる。だいぶ怖い。伊野尾君そろそろ壊れちゃうんじゃない……？




伊「さ、どうしま…………え、っ？」






なにか言い終わる前に俺は伊野尾君を抱きしめた。ん…？抱きしめた？




高「……あ！ごめん！」


伊「、っ。」





うん一旦離れよう。でも気付いてしまった。俺が抱きしめた瞬間、伊野尾君の身体がびくってこわばった。
やっぱり口ではあんな風に言って、怖いんじゃないのかな……？今も怯えた顔してる。






高「ねぇやめたくない？」

伊「……え…？」

高「強がってるけど、ホントは怖いんでしょ。」

伊「っ、そんなことない。もうなれたし。」



敬語だったのが強気な口調に変わった。
それと同時に目つきが鋭くなった気がした。






高「もう敬語使わないんだね。動揺してるのバレバレだよ。」




我ながらすごい煽ってると思う。でも伊野尾君の性格からしてこんくらいしないと本音を出してくれない気がする。





俺が伊野尾君を幸せにさせてあげたい。
とか思ったのはまだ言えない。

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