【ミカグラ学園組曲】気怠そうな羊女子がミカグラ学園に入ったらこうなった (ページ27)

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羊が十九匹ページ27

《トンきゅんside》

「メー子さん！！」

メー子さんの試合が終わった後、俺は質問するために彼女を探し回っていた

どうしてあんな試合をしたのか
どうしてあそこまで嗣音羽さんを追い詰めたのか
どうして最後「あんな顔」をしたのか

いつものメー子さんとのギャップに俺はとても混乱していた
なぜ？どうして？
とにかく彼女に聞きたかった

そしてやっと見つけた彼女は

「アンタ誰？夢姫のオトモダチ？」

俺の知っているメー子さんではなかった

「…貴方は誰ですか？」
「え、アタシ？んー土御門夢姫さんじゃない？」
「メー子さんの一人称は『アタシ』ではなく『私』だったと思いましたが」
「うお、よく聴いてるじゃん？正解ー☆」

メー子さんと同じ声なのに、違う
虫酸が走るような、どこか気持ちの悪い声はさながら悪役のようだった

「質問に答えてください。貴方は誰ですか？」
「それをアンタに教える義理はないね…あァ、そうだ

当ててみてよ。アタシの名前。マリエチャンも知らない、アタシの名前

名前を当てたら何でも3つ、質問に答えてあげましょう！うーん…チャンス3回でいっか」

「何を言って…」
「簡単なクイズだよ。そうだねー…もし失敗したらー… 夢姫に近づかないで？」

話を最後まで聞け

……ところで昔、多重人格の『人格』は元を『守るため』の存在だと聞いたことがある
ということは俺はメー子さんを傷つけてしまったのだろうか
しかし、身に覚えなどない

「あの…」
「あ、アタシそろそろ戻るから。当てるのは今度でもいいよ？

待ってるヨ」

そう言うとメー子さんはプツンと糸が切れたかのように倒れ、
ギリギリのところで支えることに成功した俺はまじまじとメー子さんの顔を見つめていた

メー子さん、貴方は何かを隠しているんですか？

「あ、あaaのトンkyゅんsssさんん？ここここkkこぉれは一体？ﾜﾀｼﾅﾆﾓｼﾃﾅｲﾖ？？」
「メー子さんバグった」