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中学時代からの友人である彼女は、生まれつき身体が弱かった。
怪我をすれば治りは遅く、風邪をひけば必ず高い熱が暫くの間続いた。
あの後彼女は、アメリカの病院で手術を受けることになった。
リハビリも含めて一年はかかる。
―――筈なのだが、
「出久くん！」
なんと彼女はたった8ヶ月で帰ってきたのだ。
手術は勿論無事に成功。
だが彼女の父曰く、回復が驚く程に順調すぎて、それを聞いた彼女が担当医へリハビリもそれに合わせたものにして欲しいと頼んだのだとか。
『緑谷くん、きっとあの子に会ったらビックリするよ。前より凄く食べるようになったし…あとね…すっごい動くよ…』
『もう俺ハラハラし過ぎて疲れたよ…』
「わああああッ！？」
「ナイスキャッチです」
彼の言葉通り、二年に進級して再開した彼女は、元気いっぱい…いや、とんだ破天荒女子と化していた。
今までにもその片鱗は垣間見ていたが、これは尋常ではない。
とにかく僕を見つけては人目もはばからず全速力で駆けてくるし(スカートが捲れてハラハラする)、今みたいに階段から飛び降りて来るし(スカート以下略)。
彼女曰く、後者は救助活動に向けての特訓らしいが…マジで危ないから切実に辞めてほしい今日この頃。
「流石だ緑谷くん」
「デクくん反射神経速なったね！」
「うん…お陰様で…」
「こんにちは！飯田くん！麗日さん！」
暢気なもんで、笑顔で2人と挨拶を交わす彼女を下ろすと、何かに気づいた彼女は僕達を通り過ぎて。
「あの！轟 焦凍くんですよねっ？」
「？おう」
「わぁッ…お会いできて光栄です！私君にとっても興味がありまして！是非とも君のお話を聞かせていただきたいのですが！」
「なんの話だ？」
「将来ヒーローになって独立はお考えなのでしょうか？もしそうなら、自分の事務所内での組織構造や役割分担、引いてはサイドキック以外の専門的人材雇用について幅広く君のお考えを伺いたいです！」
それはそれは嬉しそうに、轟くんの両手を握っていた。
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絵音(プロフ) - すごい好きです。主人公と 出久くんの本音を言い合うところとかほんのに好きです。素敵な物語を読ませてくれてありがとうございます…ッ！！！ (2019年5月22日 23時) (
レス) id: 740c8210f3 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - 凄くあったかい良いお話でした！生きて欲しいと説得？してるところとかもう涙が止まらず泣きながら読みました！素敵なお話を有り難うございます！ (2019年2月19日 23時) (レス) id: 265a916812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーカ | 作成日時：2019年2月14日 14時
