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結果から言うと、全く大丈夫じゃなかった。
小一時間程経った頃、戻ってくる気配のない焦凍の様子を見ようと部屋を出て暫く、廊下で母とバッタリ会った。
どうやら、冬美ちゃんも焦凍を心配して母に様子を見てくるよう頼んだらしい。
もしもの時に止めるのなら、母の方が適任だと思ったのだろう。
母と共に道場を覗いた時、私達は愕然とした。
そこには父の前に蹲り酷く嘔吐く焦凍の姿。
父の足元には焦凍が吐いたのだろうモノが。
「そんなことじゃ雑魚『敵』にも勝てない」と尚も拳を構える父に、母が止めに入り、私も焦凍に駆け寄る。
「やめて下さい！まだ5つですよ？！」
「焦凍、落ち着いて…ゆっくり呼吸して…」
「し…ほ…ね、ちゃ…っ」
「うん。大丈夫だから」
「もう5つだ！邪魔をするなっ！」
聞きなれない打撃音と母の短い悲鳴に、まさかと思い振り返ると母が床で震えていた。
「お母さん！」焦凍の声を聞きながら、視線を上へと向ける。
案の定、母を冷めた目で見下ろす父がそこにいた。
ああ、なんて人だ。
この人はそこまで……
「そこを退け、柊焔」
「っ！」
「柊焔お姉ちゃんっ」
焦凍の前に立ち、父を見上げる。
下手な事は言えない。まだ自分はたった7歳の子供なのだ。
そんなことをすれば、焦凍と母の側にいられなくなるかもしれない。
今、私に出来るのは…
「…焦凍は、この後昨日のツマづいた問題の復習があるから、これ以上したら疲れて何も手につかないかもしれない。
復習だけでも出来るよう、今日はもう…終わりにしてください」
ジッと父の目を見つめて、『焦凍の未来のために』と父が納得するであろう理由を述べた。
これからただ勉強があるだけでは後でも出来るが、復習は極力その日の内にが基本だ。
今この場で、7歳の私が言える事はこれが限界だった。
ここで母と同じく「やめて」と叫んでも、彼女の二の前になるのは明白。
同じ大人の母の言葉を聞き入れなかった父が、子供の私の言葉を聞き入れるはずがないのだから。
ややあって、父は渋々といった感じで私の要求を受け入れた。
道場を出て行った父の背中を最後まで見送り、やっとこさ焦凍と母の具合いを確認した。
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ソーカ(プロフ) - サキさん» 初コメありがとうございます！(感涙)ソーカにはもったいないお言葉でございます<(_ _)>楽しんで頂けて幸いです(*´ω｀*)妄想が膨らみ次第の更新なので不定期になってしまいますが、今後ともよろしくお願い致します！ (2018年5月21日 21時) (
レス) id: ba8d561192 (このIDを非表示/違反報告)
サキ - はじめまして!題名からもう神ってるなと思い読んでみたら神な作品でした。これからも楽しく読んでいこうと思います!応援してますよ〜! (2018年5月21日 15時) (レス) id: 69ece300b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーカ | 作成日時：2018年3月12日 10時
