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「柊焔ー…って寝てるか…」
日も落ちた時間。
冬美ちゃんの声で目が覚めた。
「お姉ちゃん…」
「あ、ごめんね。起こしちゃったね」
「ううん、いいよー」
「具合いどう？顔色は朝より大分マシだね」
「うん。身体も結構楽になったよ」
安心したように笑みを浮かべる冬美ちゃんに身体を起こして答える。
薬とお水を持って来てくれた彼女にお礼を言って、それらを飲み、体温計を脇に挟む。
「焦凍とお母さん…変わりない…？」
「うん…。あ、でも焦凍が『柊焔お姉ちゃんに会いたいー！』ってずっと不貞腐れてるよ」
「ありゃりゃ」
「本当、柊焔にベッタリね焦凍は」
「きっともうすぐ姉離れするよ。…その時は慰めてねお姉ちゃん…」
「アンタも弟離れしなさいね」
呆れたように言う冬美ちゃんに苦笑いを返したところで、体温計が鳴った。
脇から取り出し、冬美ちゃんへ渡す。
「お、熱ないじゃん。良かったね柊焔」
「やった。じゃぁお姉ちゃん、鶏肉いっぱいのお粥作って」
「はいはい。分かったから、先にお風呂入っちゃいな」
「はーい」
父は仕事上、鍛練の時間は決まっていない。
が、毎回夕飯前には必ず仕事の合間を縫って帰ってくる。
焦凍との鍛練が終わると仕事場に戻るのが、最近の父の日課だ。
彼も彼で、何かと忙しいのだろう。
先日少しGoogle先生に訪ねたところ、我が父エンデヴァーは事件解決数だけならあのオールマイトをも超える成績の持ち主だった。
流石No.2ヒーロー。その目的がどうであれ、彼の残した成績と市民からの支持は賞賛に値する。
轟炎司個人は難ある性格と欠落した倫理観の持ち主であることは事実だが、エンデヴァーとしての彼の支持もまた事実。そこは素直に尊敬した。
冬美ちゃん作、激ウマ鶏お粥を完食し、食器を片すため廊下を歩く。
冬美ちゃんはきっと良いお嫁さんになること間違いなしである。
だがその時は、人生の先輩である私がキッチリその男を見極める所存だ。
「よいしょっと」
流しに食器を置き、腕を捲る。
見たところ、もう母達の食事は済んだのだろう。
わざわざ様子とお粥を作ってくれた冬美ちゃんへのせめてものお礼として、この食器は自分で洗おう。
「しょっと。…ご馳走様でした」
食器を布巾で拭いて、食器立てに立て掛ける。
今頃学校の課題に取り組んでいるだろう冬美ちゃんへ向けてそっと呟いた。
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ソーカ(プロフ) - サキさん» 初コメありがとうございます！(感涙)ソーカにはもったいないお言葉でございます<(_ _)>楽しんで頂けて幸いです(*´ω｀*)妄想が膨らみ次第の更新なので不定期になってしまいますが、今後ともよろしくお願い致します！ (2018年5月21日 21時) (
レス) id: ba8d561192 (このIDを非表示/違反報告)
サキ - はじめまして!題名からもう神ってるなと思い読んでみたら神な作品でした。これからも楽しく読んでいこうと思います!応援してますよ〜! (2018年5月21日 15時) (レス) id: 69ece300b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーカ | 作成日時：2018年3月12日 10時
