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その頃、カンファレンス室には櫻井と松本と入れ違いで大野がやって来た。
二宮は大野を睨むと
「考えろとは言いましたけど、避けろとは言ってません。まさか、貴方がそんな選択するとは思わなかったさらです」
なるべく声を荒立てないように気をつけながら二宮は言った。
大野は荷物を置きながら二宮を見ると、頼りなく笑ってみせた。
「避けてるつもりはなかったけど、もしもを想像したら、やっぱり翔くんの将来に俺は必要ない気がしてね」
「まだそんなこと言ってるんですか？それは、貴方が勝手に決めた翔さんの将来ですよねってこの間も言いましたよね？それでわかってくれるものだと思ってましたけど…？」
「その後、どう考えても翔くんと俺の将来を、考えられなかったんだよ」
大野の言葉に二宮はいい加減にしろと叫びたい気持ちを抑え
「翔さんの幸せを考えて将来を考えての選択だと貴方は言いますが、翔さんは子どもではないので自分の幸せは自分で決めれます。その結果が、自身の病院には戻らずにここにとどまっていると理由です」
大野はピクリと反応するが、二宮は無視して話を進める。
「翔さんは優しいし魅力的ですから、ほっとく人がいるはずないので、貴方じゃなくても沢山いるんです」
「俺じゃないなら、それでもいいんじゃない？」
「わかりました。…、もう貴方には何の期待もしません。でも、もしもそういう選択をするなら、Jがどう出ようとJの勝手だということですよね？」
その台詞の意味が分からず、怪訝そうに二宮を見つめる。
「Jが翔さんに告白して、今その返事に言ってますけど、貴方には関係ないということですよね？」
少し挑発するみたいに二宮が言う。
大野はグッと拳を握り、無理矢理笑って見せると
「どうして俺に関係があるの？翔くんが誰と付き合っても俺には関係ないよ」
ハッキリと言った。
言い終わると同時にバサバサと書類の落ちる音が響き、音のする方を2人が見ると、今まさに話に出ていた櫻井と松本が立ち尽くしていた。
「翔……さん」
二宮がしまったという気持ちを込めて櫻井を呼ぶと、我に返った櫻井は謝りながらすぐに書類を拾い出した。
「ごめん。ちょっとびっくりして……、看護師から預かったカルテ落としちゃった」
拾い上げるその手は僅かに震えていた。
それに気がついた松本は櫻井と一緒に屈んで拾うのを手伝った。
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misho(プロフ) - はじめまして Ｓ君大好きmishoと申します。大事に・・も楽しく読ませて頂きましたがこちらも面白く読ませて頂いてます。設定や人物像が私好みでこの先ハッピーエンドなら最高です。これからも更新楽しみに待っています。 (2017年11月18日 7時) (
レス) id: 1ce8ea4b4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃舞 | 作成日時：2017年10月12日 21時
